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日ブラジル、重要鉱物で供給網 東芝・双日は次世代電池

岸田文雄首相の5月のブラジル・パラグアイ訪問では重要鉱物やエネルギーの安定した供給網の構築など50超の覚書を結ぶ見込みだ。商社や自動車、電機といった50社ほどが同行する。東芝と双日はブラジルの大手鉱山会社とレアメタル(希少金属)を使った次世代電池で協力する。

首相は2〜4日の日程で南米2カ国を訪問する。同行団には3メガバンクの幹部らを含め日本の大手企業や経済団体、大学などが参加する。日本政府によると、住友商事丸紅といった大手商社、商船三井、全日本空輸(ANA)などが入る。

首相が3日にブラジルのルラ大統領やパラグアイのペニャ大統領にそれぞれ日本の経済ミッションを紹介する。各プロジェクトについての覚書の署名式を予定する。27日時点でブラジルに40社超、パラグアイには15社ほどが訪れる。

重要鉱物での協力は柱のひとつだ。2022年のロシアによるウクライナ侵略をきっかけに、中国などによる資源の囲い込みが激しくなっている。豊富な鉱物資源を持つ南米との関係は経済安全保障の観点で重要になる。

例えば東芝と双日はブラジルの鉱山会社カンパニア・ブラジレイラ・メタルジア・イ・ミネラソン(CBMM)社と覚書を結ぶ。トラックやバスなど大型の電気自動車(EV)で使える大容量の次世代リチウムイオン電池の商業化に共同で取り組む。

次世代電池は負極材にレアメタル「ニオブ」の酸化物を使う。ニオブはブラジルが世界生産量の9割を占め、重要鉱物にあたる。

  • >>6261

    首相の南米訪問は当初1月に計画し、国内事情で延期した経緯がある。

    三井物産は同行に先立ちブラジル最大規模のリチウム鉱区を保有する米アトラスリチウムに出資を決めた。2024年10月以降に生産を始めるネベス鉱山産の供給を受け、年間生産量は30万トンを見込む。

    エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)はブラジル東部ミナスジェライス州政府と投資拡大に向けた支援で合意する。同州はニオブのほか半導体材料のレアメタル「タンタル」を産出する。

    脱炭素でも協力案件を予定する。水素・アンモニアやバイオ燃料といった分野で具体的な覚書を結ぶ。

    日本の大学発のスタートアップ企業が世界的に不足する農業用肥料でブラジルの精糖会社と協力する。豊富なサトウキビを活用し、グリーン水素やアンモニアを精製した上で低炭素の肥料を製造する。

    ブラジルの鉄鉱石は質が良い。二酸化炭素(CO2)排出を実質ゼロにする製鉄法に活用する。

    パラグアイでは宇宙航空研究開発機構(JAXA)が同国宇宙庁との協力に向けた覚書を交わす。日本企業によるゴマ農家支援やコンクリートを補強する繊維の技術協力などの案件を調整する。