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(株)宮入バルブ製作所【6495】の掲示板 2022/06/09〜2023/01/20

フェリーさんふらわあ社長「LNG燃料船、旅の楽しみも」
関西
2023年1月20日 5:00 [有料会員限定]
フェリーさんふらわあの赤坂光次郎社長にLNG燃料船の特長などを聞いた

商船三井グループのフェリーさんふらわあ(大分市)が13日、大阪―別府航路に日本初の液化天然ガス(LNG)燃料フェリー「さんふらわあ くれない」を就航させた。赤坂光次郎社長に新造船の特長や、旅客・貨物の需要動向を聞いた。

――LNG燃料船を導入した狙いは。

「商船三井グループの脱炭素に向けたロードマップに沿う積極的な取り組みとしてアピールする。👉エンジン稼働時にA重油を使う以外は原則としてLNGを使い、従来より二酸化炭素(CO2)排出量を25%削減する。5~6年後に代替期を迎える神戸―大分航路の船も今回と同等以上の環境対応を目指す」

――旅客面で重視したことは何ですか。

「テーマは『復活ときずな』。新型コロナウイルス禍で分断された親子や友達のきずなを船旅で取り戻してほしい。和室と洋室をつなぐコネクティングルームを設けており2世代、3世代で楽しんでもらえる」

「カジュアルクルーズをコンセプトに、サービス向上へ全日本空輸グループに研修もお願いした。全国旅行支援の効果もあって上のクラスから予約が入っている。コロナ禍などで激減した修学旅行や合宿での利用も取り込みたい。将来の利用者となる若い世代へのアピールになるからだ。インバウンド(訪日外国人)は団体客よりも旅行慣れした個人客を狙う」

――貨物面での施設やサービスの充実は。

「トラック運転手の時間外労働時間の上限規制が厳しくなる2024年問題や脱炭素対策で、👉陸送から海上輸送へ転換するモーダルシフトは一層進むだろう。運送会社にフェリーの利用を指示するメーカーもある。今回の新造船は大型化で貨物スペースを従来船の1.5倍とし、トラックは約150台積載できる」(つづく)

  • >>1003

    (つづき)
    ――コロナ禍の影響は続いていますか。

    「旅客はコロナ禍前に比べて7~8割の回復だが、乗用車の利用はほぼ100%に戻った。行動様式が変わって乗用車を利用する人が増えており、次のターゲットにしている。物流は19年比で5~6%減。人口減少下でなかなか貨物需要は増えないが、👉モーダルシフトや国内への生産回帰というプラス要因もある」

    ――25年の国際博覧会(大阪・関西万博)はどう活用しますか。

    「別府便と鹿児島の志布志便が発着する大阪・南港は万博会場に近い。九州からの誘客はもちろん、関東から万博に来た人を九州につなげたい。需要を生み出す起爆剤と考えて旅行商品の開発も検討していく」

    ――将来の課題は。

    「トラックや乗用車の自動運転化が進むと脅威になるので、移動をどう楽しんでもらうか知恵を絞る必要がある。👉その意味でも『くれない』と4月に別府航路に就航する『むらさき』の役割は大きい。今までの船よりずばぬけていると思う」

    「船が発着する地方自治体からは公共交通機関として認知され、様々な支援に感謝している。今後の船の大型化に対応できるよう岸壁の整備を迅速に進めてほしい」
    (聞き手は編集委員 宮内禎一)