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NEXT NOTES ドバイ原油先物 ベア ETN【2039】の掲示板 2016/02/10〜2018/09/18

ブルームバーグ記事「20年間の職責全う、OPECサウジの原油最高責任者へ惜別」抄訳3


アル・ナイミ氏こそサウジ並びOPECの黄金期を築いた張本人だ。
米エネルギー情報局によれば、ナイミ氏の任期中に原油歳入は10倍に増え2014年には1兆ドルに達したと言う。

アル・ナイミ氏は抜け目のない外務官僚であり、アブドゥッラー第6代国王の異母弟でもある現国王サルマンと組んで、1990年代後半にサウジが抱えていたイランやベネズエラとの間の溝を埋め、数度に渡る減産で原油価格上昇を演じ事実100ドル/バレル超えも達成した。

ウィーンのOPEC本部で会合があれば、ナイミ氏の周りには報道関係者が群れをなしたほどだ。
その記者たちは、オーストリア滞在中のナイミ氏が早朝リング・ロードのダウウンタウンで行うジョギングや後年になっての早歩きにも付きまとったほどだ。
このナイミ氏のトレーニング中での僅かな言葉が石油市場あるいは為替や株式市場を大きく揺るがし、世界経済を動かしたものだ。

リヤドに本拠を置く「国際エネルギー・フォーラム」の前事務総長のノエ・ファン・フルストは「ナイミ氏が何か口にすれば、市場の誰もが聞き耳を立てる。と言うのも彼は有言実行の男だからだ」「彼こそOPEC内でも市場内でも最も信頼しうる存在だった」と評価する。

アル・ナイミ氏自身は今後は他の仕事に更に時間を割くと言い、具体的にはポスト炭化水素化合物時代の研究対策を担うサウジアラビアの科学技術大学の会長職に勤しむと言う。
また5月7日には王立裁判所のアドバイザーにも任命された。

2月23日のヒューストンの会議では「石炭や石油、ガスを燃やした後に出る有害ガスの存在が問題であり」「有害ガスの最小化、更には完全除去を実現し得る技術確立が求められる。この考えに賛同できない向きもおられるかもしれないが、自分はテクノロジーを信じる」と語った。