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【USD】個人消費支出の掲示板

 週明けのニューヨーク為替市場は、米民主党が検討に入ったと報じられている増税案に対する株や債券市場の反応を見極めながらの取引か。

 10月から始まる米国の新会計年度を控え、米議会は予算関連法案の作成を急いでいる。複数の報道によれば、民主党案は、連邦法人税が現行21%から26.5%、多国籍企業の海外収益に課す最低税率は10.5%から16.5%に引き上げを目指しているもよう。ただ、どちらもバイデン米政権が当初考えていた引き上げ幅(法人税は28%、海外収益に対しては21%)より低く抑えられている。

 また民主党は、個人富裕層や株式などのキャピタルゲインに対しても最高税率の引き上げを検討するもよう。共和党は以前から増税に反対姿勢であり、与野党の議会勢力がほぼ同等に近い中で落としどころはまだ見えない。ただ、もし民主党が歩み寄るようなことがあれば(その可能性はまだ低いが)、混乱回避への期待感でリスク志向ムードが強まるかもしれない。

 ところで先週末に商品先物取引委員会(CFTC)が発表した通貨先物のポジション状況では、豪ドルの7万枚超ショートが目立った。米株先物指数を見る限りでは5日続落したダウ平均の堅調スタートが見込まれ、その後も上げ幅拡大ともなれば、リスクに敏感な豪ドルの買い戻しが進む可能性もあるか。

想定レンジ上限
・ドル円は8日高値110.45円。豪ドル/ドルは日足一目均衡表・雲の下限0.7408ドル。

想定レンジ下限
・ドル円は3日安値109.59円。豪ドル/ドルは1日安値0.7308ドル。