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ソフトバンクグループ(株)【9984】の掲示板 2016/07/19

孫社長は「次世代ネット覇権」に人生を賭けた
IoTの独占的な基盤技術の確保で目指すもの
ロイター 2016年07月19日
[東京 18日 ロイター] - ソフトバンクグループの孫正義社長が、新たなIT覇権の獲得に向け野心的な布石を打った。18日発表した英半導体設計会社ARMホールディングスの買収は、市場拡大の推進力となる「IoT(インターネット・オブ・シングス)」の独占的な基盤技術の確保が狙いだ。だが, 同社の既存ビジネスとの相乗効果はすぐには期待できず、「成長余力」への投資としての課題も残っている。
「10年来、考えてきた案件。いよいよ、その日が来た」。ロンドンで行った会見で、孫社長はARM買収の意義を興奮した口調で語り始めた。「ソフトバンク創業以来、最もエキサイティングな日」という熱い言葉も飛び出した。

ARMが設計技術を持つ半導体チップはスマートフォン(スマホ)に幅広く使われている。同社の設計によるチップの出荷数は年間およそ150億個。今後は自動車、家電、工場など、あらゆるものをインターネットでつなぐIoTの導入が拡大すれば、「2020年までにそれが4倍、5倍になる」と孫社長は強気の見通しを示した。
先行投資である点を強調

ARM買収は孫社長が描くソフトバンクの将来戦略にとって大きな節目となる。ソフトバンクは人工知能(AI)が人間の能力を超える「シンギュラリティー(特異点)」への対応策として、スマートロボットやIoT市場での事業強化を長期戦略に掲げている。孫社長は会見で、「様々な部分で、人工知能がビッグデータの供給を受けて発展し、人間の知性を超えるようになる。その決定的なカギになるのがARMのチップだ」と語った。

ただ、3.3兆円という日本企業としては最大級の買収投資であるにもかかわらず、ソフトバンクへの既存の事業への直接的な貢献は想定されていない。孫社長は「シナジーはあるだろうが、いますぐではない」と指摘。同社がこれまで行ってきたように「パラダイムシフトの入り口」での先行投資である点を強調した。