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日本郵船(株)【9101】の掲示板 〜2015/04/28

<日経>◇タンカー運賃4割高 中東―極東間、高水準の原油生産が背景
IET2989 : 2015/04/21 火曜日 23:16
 大型原油タンカー(VLCC)のスポット(随時契約)運賃の高値が続いている。代表
的な航路である中東―極東間の運賃水準は、前年の同じ時期に比べて約4割高い。サウジ
アラビアなど中東産油国の生産水準が依然として高く、輸送手段として需要が多い。安値
で買った原油を保管するため、タンカーを備蓄タンク代わりに活用する例も多い。当面は
堅調な需要が続きそうだ。
 スポット運賃の動きを示すワールドスケール(WS、基準運賃=100)は現在、中東―
極東間で60前後で推移している。WSは北半球で暖房用の原油需要が一巡した3月に一時
落ち込んだものの、4月から再び上向いている。
 WSは国際的な海運業界団体のワールドスケール協会が毎年算出する基準運賃に対し、
実際の運賃がどの水準にあるか示す。原油価格の下落が加速した2014年11月以降、前年を
上回る水準で推移している。
 15年の基準運賃で比較した場合、現在のWSは前年同期に比べて約44%高い。海運業界
の採算ラインとされる50前後を大きく上回っており、一般的に冬場に比べて需要が落ちる
春先としては高値の水準が続く。
 中国は原油価格が急落した局面で戦略備蓄の積み増しに動いたとされる。原油在庫が世
界的に積み上がる中、欧州やアジアでは陸上設備だけで足りず、余剰となっている原油が
海上に向かう。VLCCは現在、世界全体で620~630隻運航している。そのうち最大50隻
程度が原油の洋上備蓄用として利用されているもようだ。輸送用に使えるタンカーに不足
感が出ている。
 「輸送需要も毎年少しずつ伸びており、タンカー運賃は年内は堅調に推移するのではな
いか」(商船三井)との期待感が強い。原油価格が今後大幅に上昇しない限り、タンカー
を使った洋上備蓄も続く可能性が高い。
 タンカーの新規供給も少ない。日本郵船の調査によると15年中のVLCCの竣工予定量
は世界全体で約470万トン。前年のほぼ半分にとどまる。