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阪和興業(株)【8078】の掲示板 2019/09/04〜2022/04/06

1980年代のバブル期には、多くの日本企業が高株価を背景に新株を発行して資金を調達し、金融市場などで運用益を稼ぐ「財テク」に走った。そうした財テク企業の代表といわれたのが、鉄鋼商社の阪和興業である。

創業者である北二郎氏(99年死去)の実弟で83年に2代目社長に就任した北茂氏(2011年死去)は、財務を営業と並ぶ有力収益部門へ育成すべく、資産運用を積極化する。92年までの間にスイスフラン建ての転換社債とワラント債を合計約4000億円分発行。調達資金の大半が特金(特定金銭信託)・ファントラ(指定金外信託)や外国債券での運用に充てられた。非実需の為替ディーリングも拡大。88年からはコマーシャルペーパーを大量発行し、大口定期預金での運用も始めた。運用資産は最大3兆円超にも及んだ。

しかし、90年以降の株価下落は財テクに多額の含み損を発生させる。94年1月、茂社長は引責辞任。代わって社長に就任したのが、創業者の長男で前年まで通産官僚だった北修爾氏である。