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三菱重工業(株)【7011】の掲示板 2023/09/08〜2023/09/12

【 各社への損失影響額を試算】

Quick Note 野村證券

■ PW1100Gエンジンの不具合に関連した損失がRTXより発表された

9月11日に航空エンジンを手がけるPratt & Whitney(P&w)の親会社RTXが、PW1100G
エンジンの不具合に関する機関についでリリースを行い、7機会なども含めて今後
年間で30億〜35億ドルの費用負担(税引き前営業利益への影響)が生じるとした。

12日の三菱重工業、川崎重工業、IHI の重工
3社の株価はそれぞれ前日比4.05%5.89%、15.8%下落(時価総額ではそれぞれ約
1,200億円、約400億円、約900億円減少)、

12日引け後に川崎重工業とIHIは業績への影響があるとの認識を公表した。なお2社ともに12日現在では影響額を公表していない。

IHI、川崎重工業、三菱重工業の順で影響が大きく、規模感は異なる
一部に例外はあるだろうが、民間向け航空エンジンの開発プログラムにおいては、参画比率に応じて、これらの費用は按分して各社で負担するケースが多い。

PW1100Gエンジンでは、P&Wは51%、IHIは15%、川崎重工業は5.8%、三菱重工業は2.2%の参画
比率と見られ、P&Wでの30〜35億ドルの影響額(145円/ドルの前提で約4,400~
5,100億円)から各社への影響額を試算すると、

▼ IHIで約1,300~1,500億円、▼ 川崎重工業で約 500~600億円、▼ 三菱重工業で約200億円となる。

◎ これは24.3期の野村予想ベースの◇営業利益、◇ 自己資本に対して、▼ IHIでは140~160%、約30%、 ▼ 川崎重工業で50~
60%、8~10%、▼ 三菱重工業で約6%、約1%となり、3社で規模感は異なる。

【 三菱重工業の株価は試算影響額と比較すると下落幅が大きい印象】

9月12日の株価変動の要因は、PW1100Gエンジンによる損失発生リスクのみではないと考えられ、また、RTXないしは子会社P&Wでの損失影響額は今後、変動する可能性はあるものの、上記の試算影響額と時価総額の変動額とを比べると、三菱重工業での株価の下落幅が、試算影響額の割には大きい印象である。

■ 野村では7〜9月期以降の業績動向を考慮しても、重工3社中では三菱重工業が相対的に良好な業績推移と見ている。