ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)日本マイクロニクス【6871】の掲示板 2015/06/25

バテナイスの可能性は潰えていない、と思えてきました。長文ですが眠れない方、読んでみてください。

IR発表にあったバテナイス現状のスペックが驚くほど目標に届いていないことが、株価下落の最大要因です。

たとえば、電力密度は 1/20以下、出力密度が1/10以下。このままではとても製品化できるスペックではありません。しかし、基材層をひたすら薄くしていくと達成できるとも読み取れます。リニア思考でもって、ひたすら切磋琢磨すれば達成可能のように思えます。日本人の気質はこういうの得意でしょう。だから、時間はかかるかもしれませんがこれは多分達成できます。

問題は自己放電率です。「6時間で半減」には愕然とさせられます。さらに、この問題について、あたかも今しがた気づいたというような言い草です。これでは信頼を失っても仕方ありません。バテナイスは充電が早いという特性があります。裏を返せば放電も早いのです。なぜ電子が充電層にトラップされるのか、正確な原理もわかっていません。しかるに自己放電率のみを大幅に改善するとしています。そんなことできるのでしょうか? かなりハードルが高いことは間違いありません。従来のリニアな思考では到底クリアできません。天才的な発想やアイディアに恵まれるか、天啓に近い偶然の発見がなければならないでしょう。

「なんだ、やっぱりだめじゃん」と思われるでしょう。
でも、我々もリニア思考に陥っていたのでは? ふと、見方を変えてバテナイスを考えなおしてみました。
そもそも二次電池という概念に囚われすぎているのです。二次電池である以上、リチウム電池のスペックを超えなければならないと思い込んでいるわけです。すべてのスペックを凌駕しコストを安くしなければ市場制覇はできないと。
バテナイスを冷静に評価すれば、二次電池の特性とキャパシタの特性、そのどちらももった中間的な存在です。本来、電力密度、出力密度はリチウムを超える特性とされていましたがまだ達成していないので置いておくとして、サイクル寿命と充電スピード(ただし、バテナイスのスペックがどの程度早いのかは不明)は、明らかにリチウムを凌駕しています。逆に放電も早いという欠点があります。
こういう特性をもった量子電池に向いた製品とはなにか?
そこで、ドローンや充電式掃除機、あるいは電動ドリル(我が家の電動ドリルは使おうとすると必ずバッテリーがあがっている)など短時間で良いのですぐに使いたいという電化製品には向いていると思われます。いわば電気ポットに対して電気ケトルのような立ち位置です(かえってわかりにくい喩えかも)。
しかし、この程度に留まるならバテナイスの市場は精々数十億円規模。大したことにはなりません(ドローンの市場はばけるかもしれませんが)。
いま新しい充電方法が開発され実用化されようとしています。
◆「Wi-Fiでデヴァイスを充電できる未来」が、もうすぐやってくる
http://wired.jp/2015/06/21/power-over-wifi/

◆街中どこでも充電が可能になる無線電力伝送技術「Cota」が実用間近に
http://gigazine.net/news/20130911-cota-wireless-powering-device/
なんと家庭用のルーターでデヴァイスに充電してしまえるそうです。この記事では主にスマホを対象にしているように見えますが、原理的にはすべての電化製品が対象になりえます。いまはルーターの出力が1W以下ということです。
このWifiによる給電にはバテナイスは最適ではないでしょうか? たとえば家庭にあるすべてのリモコン、壁掛け時計、マウスやキーボードなどの乾電池をすべてバテナイスにしてこの無線給電方式に切り替えれば、乾電池交換の煩わしさから解放されます。ルーターの出力が高まれば、LED照明、ノートパソコンなど電池搭載のあらゆる家電にも適用できるでしょう。電源コードがなくなるのでインテリア的にもすっきりします。
工場や倉庫ではドローンが24時間空中給電を受けながら飛び続けることが可能になり、医療現場ではマイクロマシンなどの活動を無線給電で維持できるようになるなど、従来できなかったことが可能になったりします。
無線給電方式はサイクル寿命の短い化学電池より、10万回可能なバテナイス向きです。なおかつ、自己放電率の高さはあまり問題になりません。なにしろ常に無線により電力が給電されていることが前提ですから。
この無線充電がものになるのかも不明確ですが、そうなったら面白いと思いませんか。まだまだバテナイスに夢をもってもいいかもしれませんよ。
長文のお付き合いありがとうございました。