投稿一覧に戻る シャープ(株)【6753】の掲示板 2023/07/27〜2023/08/08 1158 enkuuhotoke 2023年8月9日 00:07 旧来のGPUカードではプリント基板上に設置されたGPUと8つのDRAMが基板上の配線を通じてデータのやり取りをしていたため、サイズや消費電力、バンド幅などの課題があった。これをシリコンインターポーザーを介して1チップ上に集積することで、データのやり取りの距離が短縮され、サイズや消費電力の削減が可能となった これからの時代において、こうした3D IC技術はより重要度を増していくと同氏は指摘する。「これまでの半導体産業はメインフレームから、PC、携帯電話、スマートフォンといったように、単一の製品市場に多くの企業が参入して、そこの市場を支配する半導体メーカーが大量のチップを供給してきた。しかし、AIoTの時代が到来すれば、多様化が進み、そうした1つの規格に沿った半導体が搭載されるのではなく、それぞれのニーズに応じた少量多品種の半導体が必要になる。そうなると、数を売るという半導体のビジネスそのものを維持することが難しくなる。ICを手掛ける者の黄金律として、これまでは複数のチップを1つに集積することで、高性能化を果たせるというものがあった。しかし、ニーズが多様化し、プロセスも多様化した現在、チップは分割した方が良いという方向性に向かっている」と、3D ICの実用化が技術の転換点となったとする。 また、「特にアナログ半導体のプロセスシュリンクは難しい。プロセスの微細化はデジタルの人は喜ぶが、アナログの人が喜ぶとは限らず、むしろ苦悩する。チップレットの概念はこうした流れで生まれた。1つのチップを2つに分けたらどうか。これはたまたま生み出された概念と言える。CoWoSの研究を始めた当時は、そうした性能改善などがパッケージ技術によって得られるとは思っていなかったためだ」と、チップレットによって、プロセスが異なる半導体をニーズに応じて柔軟に選択して1つのパッケージに搭載していくことが、少量多品種の時代にマッチしたモデルであり、それにより半導体の設計・開発コストや、そこで動くアプリケーション開発コスト、最終的なシステムの開発期間の短縮なども可能となることを強調。「ほとんどの市場でタイムツーマーケットは重要であり、そのためには、コストの削減を図りつつ、プロトタイプを高速に開発できる環境が必要となる。チップレットはそれを可能にする技術となる」とチップレットの重要性を説明する。 多様なニーズに基づくIoT機器では、さまざまな機能の統合が求められるが、必要に応じて、それぞれの機能を変える必要があり、1ダイでそれを実現しているとペイできる規模でのビジネスが難しい。しかし、チップレットダイバンクを用意し、ニーズごとに各機能のチップレットを選択し、それを組み合わせることで半導体チップは規模のビジネスを維持しつつ、少量多品種ニーズにもこたえることができるようになる ただし、「チップレットがすべてを置き換えるわけではないという点にも注意する必要がある」ともする。「チップレットの利点は、システムの高性能化という方向性と、システムの柔軟性を増すという方向性。これらを実現するためには、エコシステム全体を構築する必要がある。1社だけではそれは成しえないので、誰しもがパートナーとなって協力していく必要があり、そうしたエコシステムを構築できだものが最終的な勝者になる」としつつも、あくまでチップレットという技術は、次なる半導体のイノベーションが生み出されるまでのつなぎの技術であると説明。「半導体産業が待っているのは、その先にあるイノベーションである」とし、それを生み出せるのは、半導体産業に関わる若い技術者たちであり、そうした若い力による新たな半導体の価値創出に期待したいとしていた。 1つの先端パッケージの構築イメージ。さまざまなチップレットを集積することでシステムレベルの統合を実現することができるようになる 頑張れ!半導体!HAYAKAWATOKUJI親衛隊!!! そう思う9 そう思わない59 開く お気に入りユーザーに登録する 無視ユーザーに登録する 違反報告する 証券取引等監視委員会に情報提供する ツイート 投稿一覧に戻る
enkuuhotoke 2023年8月9日 00:07
旧来のGPUカードではプリント基板上に設置されたGPUと8つのDRAMが基板上の配線を通じてデータのやり取りをしていたため、サイズや消費電力、バンド幅などの課題があった。これをシリコンインターポーザーを介して1チップ上に集積することで、データのやり取りの距離が短縮され、サイズや消費電力の削減が可能となった
これからの時代において、こうした3D IC技術はより重要度を増していくと同氏は指摘する。「これまでの半導体産業はメインフレームから、PC、携帯電話、スマートフォンといったように、単一の製品市場に多くの企業が参入して、そこの市場を支配する半導体メーカーが大量のチップを供給してきた。しかし、AIoTの時代が到来すれば、多様化が進み、そうした1つの規格に沿った半導体が搭載されるのではなく、それぞれのニーズに応じた少量多品種の半導体が必要になる。そうなると、数を売るという半導体のビジネスそのものを維持することが難しくなる。ICを手掛ける者の黄金律として、これまでは複数のチップを1つに集積することで、高性能化を果たせるというものがあった。しかし、ニーズが多様化し、プロセスも多様化した現在、チップは分割した方が良いという方向性に向かっている」と、3D ICの実用化が技術の転換点となったとする。
また、「特にアナログ半導体のプロセスシュリンクは難しい。プロセスの微細化はデジタルの人は喜ぶが、アナログの人が喜ぶとは限らず、むしろ苦悩する。チップレットの概念はこうした流れで生まれた。1つのチップを2つに分けたらどうか。これはたまたま生み出された概念と言える。CoWoSの研究を始めた当時は、そうした性能改善などがパッケージ技術によって得られるとは思っていなかったためだ」と、チップレットによって、プロセスが異なる半導体をニーズに応じて柔軟に選択して1つのパッケージに搭載していくことが、少量多品種の時代にマッチしたモデルであり、それにより半導体の設計・開発コストや、そこで動くアプリケーション開発コスト、最終的なシステムの開発期間の短縮なども可能となることを強調。「ほとんどの市場でタイムツーマーケットは重要であり、そのためには、コストの削減を図りつつ、プロトタイプを高速に開発できる環境が必要となる。チップレットはそれを可能にする技術となる」とチップレットの重要性を説明する。
多様なニーズに基づくIoT機器では、さまざまな機能の統合が求められるが、必要に応じて、それぞれの機能を変える必要があり、1ダイでそれを実現しているとペイできる規模でのビジネスが難しい。しかし、チップレットダイバンクを用意し、ニーズごとに各機能のチップレットを選択し、それを組み合わせることで半導体チップは規模のビジネスを維持しつつ、少量多品種ニーズにもこたえることができるようになる
ただし、「チップレットがすべてを置き換えるわけではないという点にも注意する必要がある」ともする。「チップレットの利点は、システムの高性能化という方向性と、システムの柔軟性を増すという方向性。これらを実現するためには、エコシステム全体を構築する必要がある。1社だけではそれは成しえないので、誰しもがパートナーとなって協力していく必要があり、そうしたエコシステムを構築できだものが最終的な勝者になる」としつつも、あくまでチップレットという技術は、次なる半導体のイノベーションが生み出されるまでのつなぎの技術であると説明。「半導体産業が待っているのは、その先にあるイノベーションである」とし、それを生み出せるのは、半導体産業に関わる若い技術者たちであり、そうした若い力による新たな半導体の価値創出に期待したいとしていた。
1つの先端パッケージの構築イメージ。さまざまなチップレットを集積することでシステムレベルの統合を実現することができるようになる
頑張れ!半導体!HAYAKAWATOKUJI親衛隊!!!