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TOWA(株)【6315】の掲示板 2024/03/23〜2024/04/03

『再情報』【独自技術で競合他者をリード】半導体製造装置メーカーのTOWAが、存在感を高めている。チップへのダメージを抑えて加工できる同社の技術は、今後の半導体製造で競争領域になる「チップレット集積」や、2.5次元/3次元(2.5D/3D)実装でますます欠かせなくなりそうだ。直接関連する後工程事業者(OSAT)や垂直統合型デバイスメーカー(IDM)だけではなく、ファウンドリーやファブレス企業まで同社の技術を頼っている。TOWAは、「モールディング装置」と呼ばれる分野で世界シェアの約7割を握る。モールディングは、半導体製造における後工程の1つで、ウエハーから切り出されたチップを樹脂で封止する工程である。TOWAは、同工程に使うモールディング装置や金型(キャビティー)を手掛ける。2022年度の売上高は約540億円と、半導体製造装置メーカーの中ではそこまで大きくないが、モールディング装置では同年の世界市場でシェア66%を占めた。2021年は60%だったので、シェアも上昇傾向にある。TOWAを頼るのはOSATや、チップの設計と製造を一括して行うIDMだけではない。半導体製造の前工程を担うファウンドリーや、半導体の設計のみを手掛けるファブレス企業も顧客だという。米カリフォルニア州の拠点では、こうした顧客のために、試験的な製造ラインを持つ開発拠点を設けている。「設計企業に(製造する際の)設備指定をもらえれば、当社のビジネスで有利になる」とTOWA企画部長の黒塚智氏は言う。

 同社はなぜこれらの企業から期待されているのか。その理由の1つは、いち早く最先端製品に対応できる装置を開発した技術力だ。最近は、半導体プロセスの微細化による性能向上が難しくなりつつある。そのため、半導体の差異化手法として、チップレット集積や2.5D/3D実装が注目されている。チップレット集積は、小さなチップ(チップレット)をブロックのように組み合わせて、1つのチップのように扱う手法である。2.5D/3D実装は、チップを水平方向に並べたり、垂直方向に積み重ねたりする手法である。加えて、こうした工程を効率化するために、チップをウエハーやパネル上に多数並べて一度に処理する「ウエハーレベルパッケージ(WLP)」「パネルレベルパッケージ(PLP)」などが求められている。日経XTECH2023年9月19日