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塩野義製薬(株)【4507】の掲示板 2022/11/29

コロナウイルスの 3CLプロテアーゼの阻害剤
効くはずの効き目が低く評価される理由
侵入した新コロナウイルスは、2~3日に爆発的に増加し、(そのときに服用しても)最大量に増えるまで、どこまで阻めるか。
ゾコーバを感染2日目に服用しても増える量を妨げられないから、効果が低いのはそのせいだろう。それでも総量を減らせるとすれば、後遺症や重症化予防になる。

3CLプロテアーゼ阻害剤の効果
コロナウイルスのウイルス複製に必須な酵素3CLプロテアーゼの活性を生化学的に阻害する。
SARS-CoV-2はヒトの細胞に侵入したのち、まずヒト細胞内のシステムをハイジャックして増殖を開始する。増殖過程で、ウイルスは3CLプロテアーゼというウイルス由来タンパク質分解酵素を利用する。
多くのウイルスタンパク質は、細胞の中で作られた段階では機能を持っていない。3CLプロテアーゼによって切断されると機能をもったタンパク質となり、ウイルスの増殖に関与します。
増殖するために3CLプロテアーゼは必要不可欠な酵素で、この酵素の機能を止めるとウイルスは増殖できなくなる。
ヒトは類似の性質を示す酵素をもっていないことから、3CLプロテアーゼは有望な創薬標的といえる。
コロナウイルスは、 ポリプロテイン1ab という7096アミノ酸からなる長い長いタンパク質を、まず合成させる。そのあと、その長いタンパク質を切断して、15個のタンパク質にする。そのときタンパク質を切断する酵素の一つが、3C-likeプロテアーゼ。
7096アミノ酸から8アミノ酸(3259-3266番目)だけを切り出し、5番目(3263番目)と6番目(3264番目)のアミノ酸の間で切断されます。このタンパク質は、治療薬の標的として注目される。
阻害剤ゾコーバは、基質タンパク質の結合部位に結合し、タンパク質の切断をじゃまして、3CLプロテアーゼを選択的に阻害することができ、増殖を抑制する。

抗ウィルス剤パキロビッドは、基質タンパク質が結合する場所に、じゃまをするように結合してしまうと、タンパク質の切断ができなくなり、ウイルスが体内に広がることを止めることができる。