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(株)メディネット【2370】の掲示板 2020/07/14

追記
致死率の高い症状については、既存薬の有効性が確認されており、感染を予防するワクチンや重症化に至る前の治療薬、治療法がwithコロナには重要。これに関連して治療前やワクチン接種前にPCR検査や抗体検査を行うため、メディネットの抗体検査キットは有望。岩手、大阪、東京で実施した抗体検査では、確度の問題から2種類の検査キットを用いて両方陽性者のみを抗体ありと判定している。需要はまだまだある。

以下、平野先生の私見から抜粋
感染しても約80%は無症状か軽症で経過するが、高齢者を中心に約15%は重症肺炎となり、約5%は致死的な急性呼吸促迫症候群(ARDS: Acute Respiratory Distress Syndrome)になる。また血管炎や血栓症、脳梗塞、心筋障害などを合併するとともに、急性腎機能不全などの多臓器不全を合併することが多い。また、心臓血管疾患、高血圧、糖尿病、慢性肺疾患、慢性腎疾患などの基礎疾患や、加齢、肥満や喫煙などが重症化リスク要因として報告されている。

現時点では、確実に効果のある治療薬は存在せず、一刻も早くワクチンや治療薬を開発するための取り組みが世界中で行われている。特にARDSは致死率が高く、治療方法の開発は緊急の課題である。

SARS-CoV-1やMERS-CoVで引き起こされるARDSではサイトカインストームが生じているが、COVID-19でもInterleukin 1(IL-1), Tumor Necrosis Factor alpha (TNFα) やIL-6などの炎症性サイトカインの産生が増加している。また、重症のARDSにおいては血中IL-6濃度が上昇している 。COVID-19におけるARDSはサイトカインストームによって生じていると考えられており、ARDSの治療には単に抗ウイルス薬のみでは不十分で、サイトカインストームを抑制することが必要であると考えられる。白血病の治療に使用されるCAR-T治療における致死的な副作用であるサイトカインストームでは、IL-1 やIL-6が中心的な役割を担っており、IL-6の阻害薬である抗IL-6受容体抗体トシリズマブ(商品名、アクテムラ)が有効であることが示されている。COVID-19における重症肺炎においても抗IL-6受容体抗体トシリズマブの有効性が示唆されている。