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桃栗3年夏季8年 勝つか 学ぶか
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桃栗3年夏季8年 勝つか 学ぶかの掲示板

5~9月のダウ平均は低調傾向。「セルインメイ」の経験則とは
さて、今回は相場のアノマリーとも言える「Sell in May(セルインメイ:5月に株を売れ)」を採り上げてみましょう。ここもとの日経平均下落は、特に最近株式投資の世界に足を踏み入れた投資家に不安を感じさせるのには十分なインパクトがあると考えます。

長期投資のはずが、目先の状況に右往左往してしまい、「セルインメイ」という相場格言に慌てて反応してしまうということも出てくるのではないでしょうか。本日(5月1日)から丁度5月に入りました。まさに「セルインメイ」そのままの季節です。そこで今回は、このアノマリーについてもう少し考えてみたいと思います。

そもそもアノマリーとは、論理的な説明はできないものの、経験的に実現するマーケットの癖と言えます。有名なものでは曜日効果というものがあり、これは週明けの月曜は下落しやすく、金曜は上昇しやすいというものです。これらには全く理論的根拠はありませんが、人間の行動心理がそういったマーケットの癖を作ってしまうということなのでしょう。セルインメイもそういった経験則の1つであり、実際に5月から9月までの米国のダウ平均の推移は(それ以外の期間と比較して)低調な傾向が知られています。

一説によると、これは9月から始まる米国の新学期に関係しており、その直前の6~8月の間の夏休み期間の前に投資の手仕舞いが集中するのだという解釈もあるようです。また、間違えてはいけないのが、「5月に株を売れ」というのは「5月に株価が下がるから」ではなく、「5月以降の株価調整期間が訪れる前に売れ」という経験則であることです。なんとなく5月に株価が下がるということのように感じますが、株価が下がってから売るのでは遅いということを肝に銘じておく必要があると考えます。