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(株)新日本科学【2395】の掲示板 2024/02/08〜

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消防たぬき 強く買いたい 5月10日 08:07

今回の決算資料も見どころが沢山ありましたが、まず事業基盤として売上や受注残高が過去最高額を更新し、中期事業計画の売上500億円(FY2028)へ向かって着実に進んでいることを示すよい決算でした。2022年に出されたこの目標は年平均成長率(CAGR)約16%のペースで売上高が成長し続けると達成される計算で、このコース上を進んでいるという事は会社が高成長を続けている事を意味します。

そして成長率の点でいっそう目を引くのが海外大手PPDとの合弁会社である新日本科学PPDで、売上のCAGRが20%という驚きの速さで新日本科学の本体を追い上げており、今回の決算資料にある新日本科学PPDの売上180億・従業員数1000人というのはつい3年前の新日本科学本体とほぼ同じぐらいの事業規模。いわば新日本科学がもう一個出来た感じすらします。前臨床CROの新日本科学がカニクイザルの安定的リソースという強みを持っているのに対し、臨床CROの新日本科学PPDは親会社PPDをバックにしたグローバル治験が強みとなっており、これに加えて前臨床CROよりも臨床CROの方が市場規模が大きいことが、新日本科学PPDが新日本科学本体を上回る成長率の原動力となっているのでしょう。

そして今回の決算説明で大きな扱いだったのが先行投資として大きい経鼻投与偏頭痛薬STS101。当初計画からの遅れが出ているのは残念でしたが、今年2~3月にFDAと行われた協議の結果としては申請用の製剤情報のデータ不足を補って再提出すればよいようで、べつに薬自体や製造方法の変更などを求められている訳でないのには安心しました。またSTS101の販売について複数の提携先候補との協議を踏まえてライセンス収入を想定したグラフが決算説明資料に初めて載ったのも興味深い点です(p.45)。将来の収益見込みとトレードオフとなるSatsuma社関連の費用で前期決算と今期予想の利益が減っているのは事実ですが(24/3期実績13.4億+25/3期予想32.9億=46.3億)、その額は新日本科学PPDがもたらす利益(24/3期実績26.3億+25/3期予想27.7億=54億)で十分賄える水準であり、現在の利益でより大きな収益構造を育てる良いサイクルに乗っていると言えます。

(株)新日本科学【2395】 今回の決算資料も見どころが沢山ありましたが、まず事業基盤として売上や受注残高が過去最高額を更新し、中期事業計画の売上500億円(FY2028)へ向かって着実に進んでいることを示すよい決算でした。2022年に出されたこの目標は年平均成長率(CAGR)約16%のペースで売上高が成長し続けると達成される計算で、このコース上を進んでいるという事は会社が高成長を続けている事を意味します。  そして成長率の点でいっそう目を引くのが海外大手PPDとの合弁会社である新日本科学PPDで、売上のCAGRが20%という驚きの速さで新日本科学の本体を追い上げており、今回の決算資料にある新日本科学PPDの売上180億・従業員数1000人というのはつい3年前の新日本科学本体とほぼ同じぐらいの事業規模。いわば新日本科学がもう一個出来た感じすらします。前臨床CROの新日本科学がカニクイザルの安定的リソースという強みを持っているのに対し、臨床CROの新日本科学PPDは親会社PPDをバックにしたグローバル治験が強みとなっており、これに加えて前臨床CROよりも臨床CROの方が市場規模が大きいことが、新日本科学PPDが新日本科学本体を上回る成長率の原動力となっているのでしょう。  そして今回の決算説明で大きな扱いだったのが先行投資として大きい経鼻投与偏頭痛薬STS101。当初計画からの遅れが出ているのは残念でしたが、今年2~3月にFDAと行われた協議の結果としては申請用の製剤情報のデータ不足を補って再提出すればよいようで、べつに薬自体や製造方法の変更などを求められている訳でないのには安心しました。またSTS101の販売について複数の提携先候補との協議を踏まえてライセンス収入を想定したグラフが決算説明資料に初めて載ったのも興味深い点です(p.45)。将来の収益見込みとトレードオフとなるSatsuma社関連の費用で前期決算と今期予想の利益が減っているのは事実ですが(24/3期実績13.4億+25/3期予想32.9億=46.3億)、その額は新日本科学PPDがもたらす利益(24/3期実績26.3億+25/3期予想27.7億=54億)で十分賄える水準であり、現在の利益でより大きな収益構造を育てる良いサイクルに乗っていると言えます。