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(株)新日本科学【2395】の掲示板 2024/02/08〜

本来は糖尿病の薬でしたがこのところ肥満症治療薬として世間的な知名度が上がってきた「GLP-1受容体作動薬」、その売り上げの伸びで工場をフル稼働している米イーライリリーや欧ノボノルディスクの業績向上が昨今すごいことになっているようです。肥満治療薬は世界的に非常に大きい需要があり、ゴールドマン・サックス・リサーチ社は2030年までに1000億ドル(約15兆円)で現在の十数倍の市場に成長すると見積もっていますが、「GLP-1受容体作動薬」の減量効果については脂肪だけでなく減らなくていい筋肉まで減ってしまうという気になる臨床データがあり、この薬を試したい人は今後の研究の動向に注意する必要がありそうです。筋肉が減ると代謝が落ちて太りやすい体質になる→リバウンドの体重増加を防ぐために高価なやせ薬を止められなくなるというのは、とくに加齢で筋肉量がもともと減少傾向にある中高年にとって避けたい事態でしょう。

2012年に新日本科学が設立して現在も出資を続けているWave Life Sciences社は、大手製薬会社グラクソ・スミスクラインと提携して、肥満に関係する遺伝子INHBEの働きを抑える医薬の開発に着手したと昨年9月に発表。これは筋肉量を保ちながら内臓脂肪を減らせる「siRNA」というタイプの核酸医薬で、現在出回っているGLP-1受容体作動薬の懸念点を克服した新しい肥満治療薬となる可能性があります。3日前の岩田さんブログにも書かれていますが投与回数は年に1~2回だけで済む見込みで、たとえば先日日本国内での処方が始まったGLP-1受容体作動薬「ウゴービ」が毎週注射を打つのに比べて負担が軽いのも魅力的です。大きな市場にアクセスする新薬候補として、新日本科学の子会社Satsuma Pharmaceuticalsの経鼻偏頭痛薬の動向とともに、重要出資先Wave Life SciencesのsiRNA肥満治療薬の開発も今後の進展に注目したいと思います。

Wave Life Sciencesの2024/3/6付資料 p.20より
GLP-1アゴニストと比較したINHBEサイレンシング(siRNA使用)のメリット

(株)新日本科学【2395】 本来は糖尿病の薬でしたがこのところ肥満症治療薬として世間的な知名度が上がってきた「GLP-1受容体作動薬」、その売り上げの伸びで工場をフル稼働している米イーライリリーや欧ノボノルディスクの業績向上が昨今すごいことになっているようです。肥満治療薬は世界的に非常に大きい需要があり、ゴールドマン・サックス・リサーチ社は2030年までに1000億ドル(約15兆円)で現在の十数倍の市場に成長すると見積もっていますが、「GLP-1受容体作動薬」の減量効果については脂肪だけでなく減らなくていい筋肉まで減ってしまうという気になる臨床データがあり、この薬を試したい人は今後の研究の動向に注意する必要がありそうです。筋肉が減ると代謝が落ちて太りやすい体質になる→リバウンドの体重増加を防ぐために高価なやせ薬を止められなくなるというのは、とくに加齢で筋肉量がもともと減少傾向にある中高年にとって避けたい事態でしょう。  2012年に新日本科学が設立して現在も出資を続けているWave Life Sciences社は、大手製薬会社グラクソ・スミスクラインと提携して、肥満に関係する遺伝子INHBEの働きを抑える医薬の開発に着手したと昨年9月に発表。これは筋肉量を保ちながら内臓脂肪を減らせる「siRNA」というタイプの核酸医薬で、現在出回っているGLP-1受容体作動薬の懸念点を克服した新しい肥満治療薬となる可能性があります。3日前の岩田さんブログにも書かれていますが投与回数は年に1~2回だけで済む見込みで、たとえば先日日本国内での処方が始まったGLP-1受容体作動薬「ウゴービ」が毎週注射を打つのに比べて負担が軽いのも魅力的です。大きな市場にアクセスする新薬候補として、新日本科学の子会社Satsuma Pharmaceuticalsの経鼻偏頭痛薬の動向とともに、重要出資先Wave Life SciencesのsiRNA肥満治療薬の開発も今後の進展に注目したいと思います。  Wave Life Sciencesの2024/3/6付資料 p.20より   GLP-1アゴニストと比較したINHBEサイレンシング(siRNA使用)のメリット