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ブラジル レアル / 日本 円【brljpy】の掲示板 〜2015/04/28

ブラジルレアル相場は、財政懸念の後退やBCB(ブラジル中央銀行)による政策金利の引上げ期待などを背景に、14年2月から4月にかけて上昇基調を辿りましたが、7月のサッカーW杯終了後は景気に低迷の兆しが見え始め、下落に転じました。さらに10月の大統領選挙でルセフ大統領の続投が決まると、さらに下げ幅を拡大しました。15年3月9日15時現在、対ドルで3.06レアル近傍、対円では、39.5円台で推移しています。
14年7-9月期の実質GDP成長率は、前年比-0.2%と2四半期連続のマイナス成長となりました。大幅な経常赤字や、14年通年の基礎的財政収支が初めて赤字に転落したことなど、ファンダメンタルズの脆弱性が目立ちます。2月のIPCAインフレ率は前年比+7.70%と、12月の同+7.14%から大幅に加速しました。高止まるインフレ率を受け、BCBは14年10月以降、4回合連続で利上げを行い、政策金利を12.75%としました。バス運賃や電気料金の引上げで、14年後半に一時は鈍化に転じたインフレ率が、再び上昇したものと見られます。
政局では、ルセフ大統領の再選後、新財務大臣にジョアキン・レビ氏を据えた新経済対策チームが発足し、14年末には、為替スワップ介入の3ヶ月延長(一日当たり2億ドル→1億ドルに減額)を決定しました。
高金利が魅力の一つとされるブラジルレアルですが、巨額の経常赤字やインフレ率の高止まり、国営石油会社をめぐる汚職事件による信用の低下、米国の利上げ観測などを勘案すると、当面は軟調な推移が続くでしょう。
今後1年間のブラジルレアルの対円相場の想定範囲を、1レアル=41.0~47.0円と予想します