ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

(株)イーディーピー【7794】の掲示板 2023/03/15〜2023/03/28

イーディーピー藤森社長「ダイヤモンドは人工が主流に」-地域発世界企業(NIKKEI×日経CNBC)
2023/03/27 17:50 日経速報ニュース 1203文字 画像有

 人工ダイヤモンドの原料となる結晶の製造を手掛けるイーディーピー(EDP)の2023年3月期の税引き利益は、前期比2.2倍の8億4000万円になる見通しだ。人工宝石の市場が拡大しており、今後も半導体向けなど用途の広がりを見込む。藤森直治社長は27日、日経グループのマーケット・経済専門チャンネル「日経CNBC」に出演し「ダイヤモンドは天然から人工への移行が進む」と語った。番組内の発言をまとめた。
 「産業技術総合研究所の特許技術の独占実施権を持ち、汎用性の高い板状の結晶を大量生産できるのが強みだ。主な顧客は宝石メーカー。メーカーは結晶を成長させて研磨し宝石商品にする」
 ダイヤモンド原料の成長結晶を取り出すには本来、高硬度の結晶を切断する手間がかかる。同社は部分的に結晶構造を崩す炭素イオンの注入と電解加工を通じ、結晶を化学的に切断できる。特許技術は産総研に勤めていた藤森社長自身が開発を主導したものだ。
 「日本は人工宝石の流通が少なく、顧客はほぼ海外だ。天然ダイヤモンドは森林伐採や児童労働などが懸念され、世界では天然から人工への置き換わりが進む。人工宝石市場は20%程度の成長が見込まれ、当社の生産能力は26年3月期に22年3月期の3倍弱に拡大する」
 22年11月には大阪府茨木市で新工場が本格稼働した。宝石メーカーが多いインドなどへの販売が好調だ。ただ、過熱気味だった需要に一服感が出ており、2月に23年3月期の業績見通しを下方修正した。
 「小型の宝石市場に飽和感がある。1〜3月期に入って売り上げが少し低下している。ただ、利益構造が変わったわけではなく新しい顧客へのアプローチも売り上げにつながってきた。(1株を5株にする)株式分割は予定通り実施し、配当は設備投資との兼ね合いで決める」

 人工ダイヤモンドは硬度や熱伝導率の高さ、X線などを透過する特徴から、宝飾品以外でも用途が広がりそうだ。パワー半導体や放熱のためのヒートシンク、紫外線や遠赤外線を透過する光学部品としての引き合いが期待できる。
 「人工ダイヤモンドは半導体特性があり、研究開発用途への期待がある。量子デバイス向けの問い合わせも増えた。発熱量が多いデバイスの放熱機能も担える。今後は様々な製品を出せるだろう。大型の結晶を求める顧客が増えているのでそれも提供できるようにしていく」
 在庫調整局面でも競合企業は増えているという。積極的な設備投資でシェア拡大を目指す。
 (地域ビジネスエディター 杉本晶子、久保田皓貴)