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SBI インド&ベトナム株ファンド【89311077】の掲示板

2023年9月9日、G20サミットのホスト国であるインドのムルムー大統領が、首脳会議の夕食会の招待状で自身を「インド大統領」ではなく「バーラト大統領」と呼んだ。これは国名が変わることを示唆しているのかもしれないとして、国内外で大きな波紋を呼んでいる。 

インドの英字日刊紙「ヒンドゥスタン・タイムズ」によれば、国名が「インドからバーラトへ変更される可能性が噂されるなか、国連高官は水曜日、世界機関が国名変更の要請を受けた場合、その都度検討すると述べた」と報じている。トルコが自国名を「テュルキエ」に変更した際にも、国連は要請に同意した。だが国名を巡り、国内では議論が起きている。

与党であるインド人民党(BJP)は「バーラトという名称がインドよりも重要視されるべき」だと主張しているが、野党の指導者たちは批判的だ。「バーラト」はすでに正式名称であると憲法に記載されており、わざわざ変更することは「目くらましにすぎない」としている。ヒンドゥスタンタイムズによれば、インドの名称をバーラトのみに変更するには憲法改正が必要だ。衆参両院で3分の2以上の賛成を得る必要がある。

英紙「ガーディアン」によれば、インドという名前は「サンスクリット語に由来すると考えられており、国の北部を流れるインダス川」を指す。これは2000年以上前、ペルシア人や古代ギリシャ人、ローマ人によって使われていた名前だ。18世紀には英国の統治下にある亜大陸の領土を指すため、地図に採用された。

そして今回話題になっている「バーラト」は、紀元前1500年頃に書かれた古代サンスクリット語の聖典『リグ・ヴェーダ』に由来する。この文書には「現在北インドとして知られる地域を占める主要な部族のひとつとして、バーラタ族が言及されている」のだ。バーラタとはサンスクリット語の叙事詩『マハーバーラタ』に登場する伝説の王の名前でもあり、ヒンドゥー教徒は「この王がインド民族の父であると主張している」。

1949年にインド憲法が起草されると、国名を「インド」にするか「バーラト」にするかで議論がなされ、両方採用となっている。