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(野村 ブル・ベアS8)米国国債4倍ベア8【01314203】の掲示板 〜2021/12/09

米金利が低下、裏に国債発行減 FRBの購入縮小を相殺
グローバルマーケット
日経 2021年11月9日 12:40

【ニューヨーク=斉藤雄太】米金利の上昇に一服感が出ている。米連邦準備理事会(FRB)は今月の量的緩和の縮小(テーパリング)開始を決めた一方で、パウエル議長が利上げは急がない姿勢を強調。米財務省が国債発行を減らす計画も示したことで、国債需給の引き締まりが意識されている。金利が抑制されれば株式や商品などリスク資産への投資を後押しするが、インフレは高止まりしており、利上げへの警戒が再び浮上する可能性もある。

米債券市場ではFRBがテーパリング開始を強く示唆した9月下旬の米連邦公開市場委員会(FOMC)後、国債利回りの上昇(価格の下落)が進んだ。金融政策の変更に敏感な2年債利回りは0.2%程度から1カ月で0.5%まで急上昇し、2020年3月以来1年7カ月ぶりの高水準を付けた。長期金利の指標になる10年債利回りも約半年ぶりに1.7%程度まで上がった。

ところが3日のFOMCでテーパリングが正式に表明された後、米金利は下げ基調に転じた。足元の2年債は0.4%、10年債は1.5%前後で推移する。

市場ではインフレ長期化への懸念からFRBの利上げ前倒し観測も高まっていたが、FOMC後の記者会見でパウエル議長は「まだ利上げの時期ではない」とけん制。英イングランド銀行(中銀)が市場の事前予想に反して利上げを見送ったことも重なり、金利の先高観から米国債を売っていた投資家の買い戻しが進んだ。米大手金融機関の幹部は相場格言をもじり「噂で(債券を)売って事実で買う動きだ」とみる。

さらに市場で広まってきたのが「FRBの国債購入減の影響は米財務省の国債発行減で相殺される」(ジェフリーズのアネタ・マルコウスカ氏)との見立てだ。

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ただ、足元で投資家のインフレ懸念は強まっている。米国市場の予想物価上昇率を示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は8日時点で5年物が2.94%と03年以降で最も高かった10月下旬の2.99%に近づいている。インフレが高止まりすれば金利の上昇圧力は高まる。政府と中銀による金利抑制の効果がどこまで持続するかは不透明だ。