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「(逆転するには)スピードが必要だ」
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鉄道総研、5年内の超電導送電システム技術確立目指す。伊豆箱根鉄道営業線で検証開始

鉄道総合技術研究所は今後5年内をめどに超電導ケーブルを用いた送電システムの技術確立を目指す。システムは変電所から鉄道車両への送電路に送電ロスや電圧低下が極めて小さい超電導ケーブルを用いるもの。今月から伊豆箱根鉄道の営業線で運用検証を開始している。鉄道総研は21日に静岡県三島市の伊豆箱根鉄道本社で検証プロジェクトについて説明した。

 鉄道総研の富田優浮上式鉄道技術研究部長、超電導・低温研究室長は「実用化は小規模なものであれば非常に近い時期。技術面について言えば5年以内にはできる」と話した。超電導ケーブルの電気導体に用いる高温超電導線材は複数の大手電線メーカーから調達したという。電線大手は高温超電導線材を注力分野の一つに位置付け技術開発や増産投資に注力している。
 高温超電導線材は超電導体としては高い液体窒素温度で電気抵抗がなくなる材料。ケーブルで用いれば電圧低下や送電ロスの低減につながる。鉄道総研では変電所から車両に電力を送る「き電システム」で超電導線材を電気導体に用いたケーブルを普及させることを目指している。超電導ケーブルをき電システムに用いることにより、電圧低下を防げるため変電所の数を減らせるほか、送電ロスを低減し省エネルギーでの鉄道運行が可能になる。
 13日から始めた検証は静岡県伊豆の国市の大仁駅構内で実施。超電導ケーブル102メートルを用いて給電した電力で実際に電車を運行している。営業運行に必要な電力量や電流の変化、システム全体の温度などに関するデータを収集。実運用での課題の抽出・解決を目指す考えだ。「現在のところ順調に進んでいる」(富田部長)という。期間は来年度中までを予定している。今回の検証は技術確立に向けた大きな前進となる

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