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記録の掲示板

2019年10月15日 15:54 JST 更新日時 2019年10月16日 0:39 JST

英国の欧州連合(EU)離脱交渉担当者は新たな離脱計画をEU側に提出した。フランス政府は「真剣な提案」を英国から受け取ったと評価。英国とEUの双方は15日中の合意を目指して交渉を続けている。

  EU当局者2人によると、双方は離脱合意の草案とりまとめに近づいており、この日の終わりまでに事態が打開されるとの楽観が生まれている。まとまらない場合は交渉継続となり、離脱期限である月末を前に緊急サミット開催への圧力がEU首脳らにかかることになる。

  EUの首席交渉官、ミシェル・バルニエ氏は15日午前にルクセンブルクで記者団に対し、「合意は困難で、率直に言って難しさを増しているが、週内に合意がまとまる可能性は依然ある」と発言。17日午後にブリュッセルで始まるEU首脳会議の前に、英国以外のEU加盟27カ国が合意内容を精査する時間を確保するには、15日の終わりまでに結論を出さなければならないと語っていた。



ルクセンブルクで記者団に語るバルニエEU首席交渉官
  ジョンソン英首相も15日夜までに合意を成立させたい考えだと、英政府関係者が述べた。合意がまとまれば、同首相は19日に議会に提出する。ただ、今月末に予定されている離脱期限の再延期要請を回避して離脱を実現できるかは、北アイルランドの政党、民主統一党(DUP)の支持を取り付け、議会で承認を得られるかにかかっている。


  バルニエ氏は15日朝にEU加盟国代表らと非公開の会合で協議。複数のEU外交筋によると、同氏の語調は慎重ながらも楽観的だった。片付けるべき作業は依然多く残っていることは明らかだという。
  提案の詳細は不明だが、北アイルランドとEU関税同盟との関係や、アイルランドとの国境を越えて移動するモノに関する検査をどの程度免除するのかに焦点が絞られていた。EU関係者によれば、英国はEU基準を満たさない物品がEU単一市場に流入するリスクはないとの説得を試みている。EUもまた譲歩したと、英政府関係者は述べた。