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ソフトバンクグループ(株)【9984】の掲示板 2017/06/21〜2017/06/22

ソフトバンク孫社長、時価総額20兆円への決意 (2)

出席した個人株主からは「事業内容の変化は特に気にしない。株価が上がるなら何でもやってほしい」「今の日本で、ソフトバンクほど高いリスクを取って挑戦する企業は他にはない。これからも果敢に挑戦し、高いリターンを狙ってもらいたい」と評価する声が相次いだ。

 だが、この日のソフトバンク株はさえなかった。午前9時半前に前日比66円(1%)高の9339円まで上昇したが、その後は下落に転じ、午後には一時、113円(1%)安の9160円を付けた。総会に出た株主から、孫社長の後継者不在を不安視する質問が相次いだのが一因だ。総会の様子はインターネットで中継され、この日は総会を見ながらソフトバンク株を売買する投資家も多かった。SBI証券の鈴木英之氏は「孫社長ほどの指導力を持つ人物を探すのは容易ではない。後継者問題がリスクとして意識されやすい」と指摘する。

 後継候補として副社長に迎えたニケシュ・アローラ氏の突然の退任から1年。失敗はもう許されない。総会で孫社長は後継者選びについて「今後10年かけて、しっかり取り組んでいく」と説明した。

 今年8月で60歳を迎える孫社長は、かねて60代で後継者に事業を引き継ぐと公言している。一連の発言を総合すると「今後10年以内に時価総額20兆円を達成し、後継者にバトンを渡す」目標を掲げたと解釈できそうだ。

 今年の株主総会がひときわ沸き立ったのは、孫社長が04年の株主総会の映像を紹介した時だった。当時はブロードバンド事業「ヤフー!BB」が軌道に乗らず赤字続き。映像には、株主からの批判に対して「利益で1兆、2兆(円)と数える規模になりたい」と反論する当時の孫社長が映っていた。映像に続いて孫社長が「利益で1兆円を突破できた」と発言すると、会場は株主の拍手に包まれた。孫社長は04年の総会での発言を「ホラ」と表現したが、17年3月期は純利益が初めて1兆円を突破。ホラは現実になった。

 時価総額20兆円への決意を示した今年の株主総会。何年か後の総会でこの日の映像を紹介し「突破できた」と発言する――。孫社長はそんなシーンを思い描いているに違いない。