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日本アジア投資(株)【8518】の掲示板 2021/06/15〜2021/12/27

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  • >>1000

    実はわたくしもクロス取引で慌ただしかったでした💦
    明日が締め日でしたっけ⁉️
    株価が安くて枚数多いと微調整しやすいという、、、まさにこちら😅

  • >>998

    > ちょっと気配が良さげですけれど

    年末、税金対策のクロス取引だったようですね、ほかの時間帯にもチラホラ、それらしきものが・・・・・。

  • もうチョッと狼狽売りが出るかと思って、180円台で待っていたんですが、そう甘くはなかったようですね。
    「二番底は黙って買え!」
    そういう事なんでしょうね。

  • ニュース!! (11)

    ■株主還元

    日本アジア投資<8518>は、業績の悪化に伴う累積損失を計上していることから、2009年3月期以降、配当の実績はない。今後も有利子負債の削減による財務体質の改善と安定収益の拡大に向けた投資に取り組む方針であることから、しばらくは配当という形での株主還元は見送られる可能性が高いと弊社ではみている。ただ、新たにスタートした中期経営計画に従い、プロジェクト投資による安定収益の底上げにより将来的には復配はもちろん、安定的な配当が可能となるものと期待できる。

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

  • ニュース!! (10)

    ■今後の方向性

    3. 弊社による注目点
    弊社でも、VC業界を取り巻く環境変化への対応や課題解決に向けて新たな投資方針を打ち出し、資産の入れ替えを進めながら収益基盤の強化を図っていく日本アジア投資<8518>の方向性には合理性があると評価している。特に、新たな軸となり得るプロジェクト投資が立ち上がってきたことや、それに紐づく戦略投資の積み上げは、今後の収益拡大に向けた足掛かりとして注目すべきポイントと言える。したがって、これからの3年間で、いかに本格的に軌道に乗せていくのかが重要なテーマとなろう。これまでの資産の伸びや収益の下支えに貢献してきたメガソーラーに代わるプロジェクト投資資産の積み上げに注目したい。また、世界的に注目されているSDGsへの取り組みを、パートナー企業や各金融機関等と連携を図りながら成功させ、同社成長に取り込んでいく戦略が大きなカギを握るものと捉えている。

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

  • ニュース!! (9)

    ■今後の方向性

    1. これまでの経緯
    日本アジア投資<8518>は、今期より新たな中期経営計画(3ヶ年)をスタートした。前中計(2019年3月期~2021年3月期)では、「日本とアジアをつなぐ投資会社として少子高齢化が進む社会に安心・安全で質と生産性の高い未来を創ります」という新たな経営理念のもと、VC業界を取り巻く環境変化への対応や課題解決に向けて、投資方針(本体投資分)の抜本的な見直し※を行い、収益拡大に向けた足掛かりを築いてきた。新中計では、次の第2段階として収益やキャッシュ・フローの安定化を実現し、更なる成長に向けた投資を拡大するシナリオである。

    ※収穫期に入る既存のPE投資資産の売却により、利益・資金を確保するとともに、本体投資分については、「事業テーマ」を明確に持ち、そのテーマを軸に「企業への投資」(PE投資)と「事業への投資」(プロジェクト投資)を組み合わせる戦略的投資を推進し、安定収益の拡大と財務健全性向上を目指していく方針。


    2. 新中期経営計画について
    (1) 全体像
    投資活動のコアバリューを「ベンチャー投資と特色有るアジアのネットワークを活用した日本とアジアの未来に貢献するSDGs投資」と位置付け、今後、少子高齢化とポストコロナの日本の未来社会で生み出されるイノベーションから創出される事業を見出し、投資活動を通じて成長を支援する方針である。もっとも、基本的な投資方針に大きな変更はなく、戦略投資とプロジェクト投資によりバランスシートの早期改善と安定した収益の造成を図るとともに、ベンチャー投資により高い収益性の確保を目指していく方向性である。また、SDGsを強く意識した投資活動に取り組むほか、日本とアジアをつなぐ投資活動も継続していく考えだ。

    (2) SDGsへの取り組み
    事業テーマに沿って取り組むべき課題を特定し、具体的な投資機会へと結び付けていく考えである。

    a) プロジェクト投資
    ・再生可能エネルギー
    プロジェクトのパートナー企業への投資と、プロジェクト投資を通じて環境負荷の軽減に貢献していく。

    ・スマートアグリ(植物工場)
    農業人口の減少や高齢化による諸問題、気候変動、食の安全、水資源の有効活用に対するソリューションを提供していく。

    ・ディストリビューションセンター(物流施設)
    生産性の高い社会の実現や地域産業の活性化と雇用の創出に貢献していく。

    ・ヘルスケア
    包摂的かつ安全でより住みやすい社会の実現に向けたソリューションを提供していく。

    b) PE投資
    投資先企業が行うイノベーションや既存事業の再活性化により、生産性向上や労働力の補完を促進し、技術革新の拡大と働き甲斐のある新規事業を創出する。また、中小企業の事業承継を支援するファンドの運営により、包摂的かつ持続可能な産業化を促進していく。

    (3) 事業戦略
    a) PE投資
    PE投資のうち、フィナンシャル投資(戦略投資以外のPE投資)では、引き続き、既存の資産を流動化し、資産の入れ替えを完了させる一方、新たな投資方針に基づく3本のファンドを組成する計画である。また、戦略投資では、既存の投資先を成長させ売却益を得るとともに、新規分野でのパートナー企業への戦略投資も行っていく。

    b) M&A仲介等
    国内外のパートナーと連携し、FA業務(M&A仲介)のパイプラインを積み上げ、収益を拡大していく。

    c) プロジェクト投資
    ・ディストリビューションセンター(物流施設)
    重点分野として投資残高を増やす計画である。また、プロジェクトの初期段階に投資し、その後のミドルリスク・ミドルリターン志向のレイターステージの投資家を呼び込むことで、同社の採算性を向上させる戦略を描いている。

    ・ヘルスケア
    高齢者向け施設への投資は、採算性や立地環境を中心に案件を厳選して行っていく。また、障がい者グループホームでは、銀行やリース会社とファンドを組成し、50棟の投資を実行する計画である。

    ・再生可能エネルギー
    ベトナムでの屋根置きソーラーのほか、国内のバイオガスプロジェクトへの投資を拡大する方針である。国内のメガソーラープロジェクトは、順次売却して利益計上を図っていく。

    ・スマートアグリ(植物工場)
    レタス工場は大手コンビニエンスストアを軸に販売先を開拓し、まずは4号工場まで事業規模を拡大する計画である。

    ・新規事業開発
    既存投資テーマの周辺分野やコロナ禍に対応した事業テーマから、将来の収益の柱となる新規事業を開発していく。

    (4) 数値計画
    FA業務や短期売却を前提としたプロジェクトへの投資を拡大することにより、PE投資に比べて比較的確実性の高いフィー収入やプロジェクトの収益を拡大し、持続可能な収益構造を目指す。ただ、この計画期間中は、既存資産の流動化を完了させるため、PE投資の収益が中心となるが、最終年度の2024年3月期にはフィー収益(約2.5億円)とプロジェクトの収益(約9億円)で管理コストを賄い、変動の大きなPE投資の収益により超過利益(アップサイド)を目指すシナリオとなっており、営業総利益で22億円、最終利益で8.5億円を計画している。

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

  • ニュース!! (8)

    ■業績見通し

    日本アジア投資<8518>は、業績予想(ファンド連結基準)について、株式市場等の変動要因による影響が極めて大きく、合理的な業績予想が困難である事業特性であることから公表を行っていない。ただ、2022年3月期については、ある一定の前提をもとに策定した「従来連結基準による見込値」を参考情報として開示している。

    同社の「従来連結基準による見込値」によれば、2022年3月期については期初見込値を据え置き、営業収益を前期比4.5%減の2,950百万円、営業利益を同137.8%増の510百万円、経常利益を同147.2%増の430百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同134.8%増の340百万円と減収ながら大幅な増益を見込んでいる。

    減収予想となっているのは、「プロジェクト投資」分の売却が前期と比べて減少することが理由である。一方、損益面では、株式売却益の増加により大幅な増益を見込んでいる。

    なお、上期実績が見込値を下回ったにもかかわらず、通期見込値を据え置いたのは、下期に予定していなかった国内投資先が新規上場し、株式売却益が増加する見込みとなったことが理由である。一方、「プロジェクト投資」については、期初の計画どおり、下期でのプロジェクトの売却※を見込んでいる。

    ※メガソーラープロジェクト2件の売却を予定しているようだ。


    弊社でも、下期での投資先の株式上場に伴う株式売却益の増加や、「プロジェクト投資」分の売却を勘案すれば、通期見込値の達成は十分に可能であると見ている。特に、メガソーラープロジェクトは、クリーンエネルギーへの社会的ニーズの高まりや、コロナ禍で不確実性が高まるなかで、将来の売電収益が確定している点が評価され、メガソーラープロジェクトに対する購入意欲は多数寄せられているようであり、好条件で売却できる可能性は高いと判断している。最大の注目点は、既存資産の売却及び流動化や「プロジェクト投資」の一部売却により得られた資金を、いかに次の「プロジェクト投資」等に振り向け、資産の入れ替えや収益基盤の拡大に結び付けていくのかにある。また、引き続き、「プロジェクト投資」の事業としての進捗やパートナーである戦略投資先のハンズオンの状況もフォローしていきたい。

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

  • ニュース!! (7)

    ■日本アジア投資<8518>の主な活動実績

    1. PE投資
    (1) ファンド運用残高(ファンド新設の進捗)
    同社グループが管理運営等を行っているファンドの運用残高は10件で15,884百万円(前期末は11件で16,450百万円)と減少した。1ファンド(ファンド総額1,001百万円)※を新規設立した一方、清算中であった1ファンド(同500百万円)、満期延長中であった1ファンド(同1,178百万円)が減少した。

    ※同社とあおぞら銀行で設立した合弁会社(持分法を適用していない関連会社)が運営し、主に国内のベンチャー企業を対象として、他社の運営するファンドが保有する投資証券の買い取り等、広範な投資機会を追求するファンドとなっている(ファンド名は、『AJC企業育成投資事業有限責任組合』)。


    (2) 投資実績(戦略投資の実行、及び既存資産の流動化の進捗)
    同社グループの自己勘定及び同社グループが管理運営等を行っているファンドからの投資実行額については5社に対して合計1,282百万円を行った。そのうち、プロジェクト投資のパートナー企業への戦略投資が3件含まれており、戦略投資残高は1,483百万円(前期末は1,155百万円)と増加した。また、前中計から進めてきた既存資産の売却及び流動化では予定していた未上場株式の売却がずれ込んだ一方、事業承継を支援するファンドからの投資実行があったことから、戦略投資以外のPE投資残高は6,270百万円(前期末は5,612百万円)に増加した。それらの結果、PE投資全体の投資残高は87件で7,754百万円(前期末は88件で6,767百万円)となっている。

    (3) IPOの実績
    IPOの実績については、2021年6月10日にワンダープラネット<4199>※が東証マザーズ市場に上場した。

    ※エンターテインメントサービス事業を展開。


    2. プロジェクト投資
    (1) 投資実績
    投融資実行額は10件(そのうち、追加投資6件)に対して合計932百万円となった。他方、プロジェクトの売却はなかったことから、2021年9月末の投融資残高は37件で6,986百万円(前期末は33件で6,088百万円)と順調に積み上がった。そのうち16件がメガソーラープロジェクト、5件がメガソーラー以外の再生可能エネルギープロジェクト、16件がその他のプロジェクト(スマートアグリ1、ヘルスケア9、商業ビル1、物流施設5)となっている。

    (2) 各事業の進捗
    a) メガソーラー
    プロジェクトの新規実行及び売却がなかったことから、2021年9月末のプロジェクト数は16件(18発電所)で合計70.5MWと前期末からの変化はなかった。また、そのうち1件が売電を開始し、売電中のプロジェクトは11件(13発電所)で合計59.7MWとなっている。下期は2件のプロジェクト売却を予定しているようだ。

    b) メガソーラー以外の再生可能エネルギー
    2021年9月末のプロジェクト数は、木質バイオマス発電1件(2.0MW/売電中)、バイオガス発電3件※(合計1.13MW/売電中)、風力発電1件(最大25.2MW/建設・企画中)の合計5件となっており、前期末からの変化はない。

    ※そのうち1件は、バイオガス発電所のオペレーターに対する投資。


    c) スマートアグリ(植物工場)
    丹波篠山工場(レタス)については、大手コンビニエンスストア向けの販路開拓に成功したことに加え、植物工場野菜への需要拡大※を見据え、生産能力拡大を目的とした増設(第2工場)に着手した(2021年9月に竣工済み)。増設部分が本格稼働すると、生産量が2.3倍(年間約470トン)にまで拡大する見込みである。工場の運営は戦略投資先である(株)森久エンジニアリングが担っているが、特許に基づく技術力により、生菌数が極めて少なく高品質かつ無農薬な野菜の量産を実現し、品質に厳しい大手企業からも高い評価を得ている。

    ※気象に影響されず安定した品質・量・価格供給が可能な点に加えて、施設内で土を使わず無農薬で生産された野菜は、露地栽培に比べ安全かつ衛生的で洗浄の手間も少なく、水資源や労働力の削減にもつながる点が評価されているようだ。


    d) ヘルスケア
    新たに障がい者グループホーム3件(茨城県古河市、群馬県館林市、埼玉県川越市)への融資実行により、2021年9月末のプロジェクト数は合計9件(高齢者向け施設2件、グループホーム7件)となった。また、そのうち同社3件目となる栃木県宇都宮市のグループホームが営業を開始している。さらには、昭和リース(株)、ユニ・アジアインベストメント(株)との共同により、グループホームを対象とするファンド※への匿名組合出資を実行した。その後、2021年11月には、(株)商工組合中央金庫が当ファンドに対し不動産ノンリコースローンの融資枠を開設した。当ファンドが投資するグループホームは、24時間支援体制の「日中サービス支援型」となっているが、他のプロジェクトと同様、戦略投資先であるソーシャルクルーが運営を担うことになる。日本アジア投資では、今後も他の金融機関との協業により、同様のスキームでのファンド出資を拡大していく方針である。

    ※2021年8月に組成されたファンド。障がい者グループホームを投資対象としている点が新規性に富んでおり、他に例を見ないファンドである。同社では、当ファンドが金融機関の資金運用ニーズとSDGs分野の資金需要を結び付けて社会の課題を解決するプラットフォームになると見込んでいる。


    e) ディストリビューションセンター(物流施設)
    新たに物流施設1件(詳細は現時点で非公開)への投資実行により、2021年9月末のプロジェクト数は合計5件となった。プロジェクトの開発は、戦略投資先であるKICホールディングス(株)が行っている。また、そのうち1件(埼玉県越谷市)が2021年10月に竣工した。本件は、2022年1月に複合型電力供給システム※を導入し、施設の利用電力の60%を太陽光でまかなう低環境負荷型物流施設として運用される予定となっており、戦略投資先であるスマートソーラー(株)がシステム開発を担っている。したがって、戦略投資先同士の協業が成功した事例としても注目される案件であり、今後もこの動きが広がっていくものと見られる。

    ※物流施設の屋上に設置する太陽光パネルと、蓄電池、商用電源を、複合的・効率的に運用し、発電したクリーンエネルギーを施設の入居者が最大限消費することができる。加えて、停電時には自立した非常用電源としても機能する。

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

  • ニュース!! (6)

    ■日本アジア投資<8518>の決算動向

    3. 2022年3月期上期決算の概要
    2022年3月期上期の業績(ファンド連結基準)は、営業収益が前年同期比19.0%減の1,018百万円、営業損失が413百万円(前年同期は179百万円の損失)、経常損失が529百万円(同300百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が651百万円(同342百万円の損失)となった。

    従来連結基準では、営業収益が前年同期比29.6%減の381百万円、営業損失が496百万円(前年同期は316百万円)、経常損失が538百万円(同335百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が643百万円(同336百万円)と減収となり、損失幅が拡大した。また、期初見込値に対しても、営業収益、利益ともに下回る進捗となっている。

    従来連結基準による業績の概要は以下のとおりである。

    営業収益は、上場株式の売却が減少したことや、前期におけるメガソーラープロジェクト売却に伴う売電収入の減少により減収となったが、その点は想定内。期初見込値を下回ったのは、予定していた未上場株式の売却が来期以降にずれ込んだことが理由である。また、損益面(営業総利益)についても、株式売却益の減少に加え、コロナ禍等に伴い業況が悪化した投資先企業への評価損・引当金※の計上により減益となり、他社が運営するPE投資で損失が発生したことなどから見込値を下回った。

    ※営業投資有価証券評価損・投資損失引当金繰入額


    財務面(従来連結基準)では、「プロジェクト投資」及び「戦略投資」を順調に積み上げた一方、「フィナンシャル投資(戦略投資以外のPE投資)」の縮小や「現金及び預金」の減少により、総資産は前期末比6.3%減の13,740百万円に減少した。一方、自己資本は最終損失の計上により前期末比9.5%減の6,640百万円に減少し、自己資本比率は48.3%(前期末は50.1%)と僅かに低下した。ただ、財務健全性に目を向けると、有利子負債残高は前期末比10.0%減の6,253百万円に減少し、改善傾向にある。

    投資種類別の業績は以下のとおりである。

    (1) PE投資
    営業収益は前年同期比27.1%減の293百万円、営業総利益は99.4%減の1百万円と減収減益となった。営業収益は、上場株式の売却が減少したことにより減収となった。損益面では、株式売却益の減少※1に加え、コロナ禍等により業況が悪化した投資先企業への評価損・引当金の計上(124百万円)※2などにより減益となった。

    ※1 上場株式等の売却高が減少したことに加え、資金回収を優先して未上場株式を流動化したことによる原価率の悪化(売却原価の増加)も売却益の減少要因となった。
    ※2 保守性の観点から計上したものであり、対象も複数の投資先企業(海外及び国内)に分散しているようだ。


    (2) プロジェクト投資
    営業収益は前年同期比37.4%減の87百万円、営業総利益が同20.3%減の51百万円と減収減益となった。前期(下期)におけるメガソーラープロジェクトの売却※により売電収入が減少した。なお、プロジェクトの売却については、前年同期と同様に2022年3月期上期も実施していない。損益面でも、減収による収益の押し下げにより減益となったものの、植物工場の販路拡大に伴う先行費用の減少により、営業原価率は大きく改善している。

    ※前期(下期)においては、売電中のメガソーラープロジェクト7件(合計18.3MW)を売却している。


    4. 2022年3月期上期の総括
    以上から、2022年3月期上期を総括すると、そもそも下期偏重型の業績見込み(プロジェクト等の売却が第4四半期に集中)となっているうえに、上期に予定していた未上場株式の売却がずれ込んだことにより、決算数値面ではもの足りない結果となったが、例年どおりの傾向と捉えることもできる。一方、後述するように、物流施設や植物工場、障がい者グループホームなど「プロジェクト投資」の積み上げや事業としての進捗、プロジェクトを通じた戦略投資先の成長支援(ハンズオン)が順調に進んでいるところは、今後に向けて評価すべきポイントと言えよう。

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

  • ニュース!! (5)

    ■決算動向

    1. 業績を見るためのポイント
    一般の事業会社の売上高に当たるものが営業収益であり、投資業務における回収額(営業投資有価証券売却高)のほか、利息・配当収入や組合持分利益(インカムゲイン)に加えファンド業務における運営報酬などによって構成される。ただ、その大部分を占めている営業投資有価証券売却高は、投資額(取得原価)を上回ってこそ利益が創出されるものであるため、営業収益が増えたからと言って必ずしも業績が向上しているとは限らない。

    したがって、日本アジア投資<8518>の業績指標としては、取得原価などを差し引いた投資損益やインカムゲイン(利息・配当収入や組合持分利益)、運営報酬などを足し合わせた営業総利益に注目するのが妥当であると考えられる。なお、営業総利益は、投資先の業績悪化や株式市場の低迷による「営業投資有価証券評価損」や「投資損失引当金繰入額」を反映しているため、それらが期間損益の大きな下振れ要因となり得ることにも注意する必要がある。

    2. 過去の業績推移
    過去の業績(従来連結基準)を振り返ると、リーマンショックによる世界同時不況や東日本大震災、為替相場の変動などによる影響を受けながら不安定な状況で推移してきたと言える。2015年3月期もキャピタルゲインは一定の水準を確保したものの、投資先の経営破綻により評価損を計上したことから減益決算(営業損失)となった。ただ、2016年3月期以降は、メガソーラープロジェクトによる収益貢献等により、6期連続の黒字決算を達成している。

    安定収益である運営報酬はファンド運用残高の縮小に伴って減少傾向にある。一方、投資損益(実現キャピタルゲインに評価損及び投資損失引当金を加味したもの)は、不安定に推移してきた。特に注目すべきは、評価損及び引当金繰入額が投資損益を圧迫してきたところである。ただ、2016年3月期以降、比較的落ち着いた動きとなってきているのは、運用資産の中身がリーマンショック後に積み上げた良質の資産(より適正価格で取得できたもの)や再生可能エネルギー等のプロジェクト投資資産に入れ替わってきたことを反映しており、今後は巡航レベルの範囲内で推移するものとみている。

    一方、リーマンショックの影響等による業績の落ち込みと財務状況の悪化を受け、財務体質の改善と収益力の強化に取り組んできたことから、有利子負債残高(借入金・社債、新株予約権付社債)は年々減少するとともに、販管費(特に人件費や賃借料)の削減にも努めてきた。有利子負債残高は2015年3月期の20,193百万円から2021年3月期には6,950百万円と約65%の削減を実現しており、販管費も縮小傾向をたどっている。もっとも、販管費については、ファンド設立やプロジェクト投資資産の積み増しなど、今後の事業拡大に向けて、人件費等を中心に若干増加する方向へ転換する可能性もある。

    また、有利子負債の削減に伴って、財務基盤の安定性を示す自己資本比率も大きく改善してきた。2015年3月期はメガソーラープロジェクトへの投資資金調達のために発行した新株予約権の一部が行使されたこと(約6億円)が寄与した。また、2016年3月期も新株予約権が行使されたことに加え、First Easternとの資本業務提携に伴う自己資本の増強及び債務の圧縮(約8.3億円)によって自己資本比率は21.9%に大きく上昇。その後も新株予約権の行使や内部留保により改善を続け、2021年3月期には50%を超える水準に到達している。

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

  • ニュース!! (4)

    ■会社概要

    (2) 日本アジア投資<8518>の強み
    同社の強みは、a)アジアでの歴史、b)最先端の業界情報収集力、c)ベンチャー企業とのネットワーク、d)ファイナンススキーム構築力の4つに集約できる。

    a) アジアでの歴史
    1981年に経済同友会を母体として設立以来、40年にわたり日本とアジアの経済交流に貢献し、アジアでの高い知名度を有している。

    b) 最先端の業界情報収集力
    投資候補となる企業やプロジェクトの発掘を通じて、専門性の高い、業界の最先端の動向を把握している。

    c) ベンチャー企業とのネットワーク
    国内外で300社超の上場実績を有し、これまでの投資活動を通じて、多数のベンチャー企業と親密な関係を構築している。そのネットワークを、投資先企業の支援や同社が新規事業テーマを開拓する際のアライアンスに活用している。

    d) ファイナンススキーム構築力
    国内外で3,300億円の累計投資実績を有している。プロジェクト投資では、同社からの投資資金だけでなく、プロジェクトファイナンスなどの融資資金も交えた調達スキームを構築している。

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

  • ニュース!! (3)

    3. 企業特徴
    (1) 収益モデル
    日本アジア投資<8518>の収益構造は、「PE投資」と「プロジェクト投資」と2つの異なるタイプの投資によって構成されているところに大きな特徴がある。そのうち「PE投資」の収益源は、大きく「実現キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」「ファンドの運営報酬」の3つに分類されるが、「実現キャピタルゲイン」による業績インパクトが一番大きい。なお、「実現キャピタルゲイン」については、投資額を上回る金額で回収(売却)することによって得られるため、キャピタルゲインの拡大のためには、成長性のある企業への投資や投資先に対する成長支援に加えて、スムーズな売却が不可欠となる。投資先は経営基盤の未熟なベンチャー企業であることから、経済情勢の影響を受けやすいうえに、スムーズな売却のためにはIPO環境を含めた株式市場の動向に大きく左右されるため、ハイリスク・ハイリターン型の収益と言える。一方、「インカムゲイン」については、投資先からの配当収入のほか、出資しているファンドの持分利益などによるものであり、ミドルリスク・ミドルリターン型の収益となっている。また、「ファンドの運営報酬」は、管理報酬と成功報酬によって構成されており、管理報酬はファンドの運用残高におおむね連動するが、成功報酬は運用成果(パフォーマンス)に応じて増減するものである。管理報酬が収益の下支えとなっていることから、こちらもミドルリスク・ミドルリターン型の収益と言える。「PE投資」の本来の目的は、「実現キャピタルゲイン」の獲得にあり、業績へのインパクトも一番大きいことから、「PE投資」全体で見れば、ハイリスク・ハイリターン型の投資事業とみなすことができる。

    一方、ここ数年、注力している「プロジェクト投資」の収益源についても、「実現キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」などに分類されるが、「プロジェクト投資」の本来の目的は、売電収益などプロジェクトからの安定的な「インカムゲイン」を積み上げていくところにある。もっとも、長期で保有するだけでなく、プロジェクトの一部を短・中期で途中売却することにより、利益と資金を確保しながら資産の拡大を図っていくことも重要な投資戦略となっているが、その場合の「実現キャピタルゲイン」については、将来にわたる「インカムゲイン」(含み益)の前倒し的な実現に近い。したがって、「プロジェクト投資」全体では、ミドルリスク・ミドルリターン型の投資事業とみなすことができる。

    以上から、全体を俯瞰すれば、「インカムゲイン(配当収入や売電収益等)」や「ファンドの運営報酬」などの安定収益に加えて、「プロジェクト投資資産」の一部売却により基礎となる利益を確保しながら、「PE投資資産」の売却によりアップサイドの「実現キャピタルゲイン」を狙う複合的な収益構造と言える。

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

  • ニュース!! (2)

    ■会社概要

    1. 事業概要
    日本アジア投資<8518>は、日本とアジアにまたがる独立系の総合投資会社として、PE投資のほか、再生可能エネルギーなどプロジェクト投資も手掛けている。豊富な投資経験とブランド、ネットワーク、人材、事業パートナーなどの事業基盤を生かしながら、革新的な技術やビジネスモデルを持ち、高い成長力を有するベンチャー企業及び中堅・中小企業等への投資や成長支援を通じて、日本とアジアの両地域における産業活性化や経済連携の拡大などに貢献してきた。

    同社グループは、自己資金(自己勘定)による投資のほか、金融機関等の出資者からの出資及び同社グループ自身の出資により組成される「投資事業組合(ファンド)」からの投資を行っている。同社グループが管理運用等を行っているファンド運用残高は15,884百万円(10ファンド)、同社グループの自己資金及び運用ファンドによる投融資残高は14,741百万円の規模となっている(2021年9月末現在)。

    事業セグメントは投資事業の単一であるが、投資種類別には、「PE投資」と「プロジェクト投資」の大きく2つに区分される。

    投資種類別の概要は以下のとおりである。

    (1) PE投資
    日本及びアジア(特に中華圏)における成長企業等に対して、自己勘定及び同社グループが管理運営するファンドからの投資(PE投資)を行うとともに、投資先企業に対しては、同社が持つ様々なリソースやネットワークを活用し、投資先企業と一体となって事業拡大に取り組み、キャピタルゲイン(投資差益)等の獲得を目指すものである。また、同社グループが組成した投資事業組合(ファンド)からの管理運営報酬等※も収益源となっている。なお、各投資先企業が事業を拡大し利益が計上された場合でも、同社の業績に直接的な影響を与えることはなく、投資先企業の株式売却時にキャピタルゲインとなって初めて影響を与える点に注意が必要である。

    ※経常的な管理・運営に対する管理報酬のほか、ファンドの運用成果(パフォーマンス)に応じて受領する成功報酬の2種類がある。


    2021年9月末の同社グループの自己資金及び運用ファンドによるPE投資残高は7,754百万円(87社)となっている。VC業界を取り巻く環境が変化するなかで、新たなファンド設立には苦戦しており、ファンド運用残高及び投資残高は既存ファンドの満期到来等により年々縮小傾向にある。もっとも、投資方針(本体投資分)の抜本的な見直しにより、既存の資産から事業テーマ※に関連するパートナー企業への戦略投資へと入れ替えを進めている。

    ※同社が取り組むべき事業テーマとして、再生可能エネルギー、ヘルスケア(介護施設・障がい者グループホーム)、スマートアグリ(植物工場)、ディストリビューションセンター(物流施設)などを選定し、後述するプロジェクト投資を推進するとともに、プロジェクトの開発や運営を手掛けるパートナー企業へのPE投資(戦略投資)にも注力している。



    (2) プロジェクト投資
    メガソーラープロジェクトを中心とした再生可能エネルギー(バイオマス、バイオガス、風力等も展開)に加え、ヘルスケア(介護施設、障がい者グループホーム)、スマートアグリ(植物工場)、ディストリビューションセンター(物流施設)等のプロジェクトへ投資を行っている。発電所、工場、住居施設、倉庫といった設備を保有するSPC(特別目的会社)に対して投資を行い、これらの設備を建設し、完成後の設備の運営により生み出される利益から投資に対する分配を受けるほか、完成後に設備を売却して利益を得ることもある。

    2021年9月末の同社グループの自己資金及び運用ファンドによるプロジェクト投融資の残高は6,986百万円となっている。これらのプロジェクトでは、同社及びその他投資家からの出資金に加えて、金融機関からのプロジェクトファイナンス等でも資金調達をしており、同社はレバレッジ効果により投資した資金の収益性を高めている。また、プロジェクトの企画や開発に精通したベンチャー企業とパートナーシップを組んでいるところも特徴的である。これまでは長期保有による安定収益獲得を目的としたプロジェクトを中心に積み上げてきたが、今後は、短期での売却を前提としたプロジェクト投資に軸足を移し、長期と短期の厚みのある収益構造の確立を目指していく方針である。

    地域別の投融資残高は、日本が約80%、中華圏(中国、香港、台湾)他が約20%である。投資種類別では、再生可能エネルギー等の「プロジェクト投資」の投融資残高が約47%、未上場企業に投資を行う「PE投資」が約53%である。「PE投資」のうち、プロジェクト投資のパートナー企業への戦略投資が10%、その他が43%となった。

    2. 沿革
    同社の前身である日本アセアン投資株式会社は、1981年7月に経済同友会を母体として設立された。日本とASEAN間の民間投資を促進することが設立の経緯である。1985年12月には、海外経済協力基金(OECF)の資本参加により、半官半民の体制となった(ただし、1989年10月にOECFによる保有株式は民間企業へ売却されている)。

    1988年頃からは、当時の政府が公約した「貿易黒字の資金還流」の一翼を担うべく、ASEAN各国に拠点を設立してASEANでの投資事業を開始した後、1991年6月には、現在の日本アジア投資株式会社に商号変更し、次第にASEANに限定していた投資対象地域を、日本・台湾・韓国にも拡大した。その後も順調に業績を拡大すると、1996年9月に日本証券業協会に店頭売買銘柄として株式を登録した。2005年からは中国での投資事業に本格参入し、2007年12月には中国子会社を設立した。2008年6月に東京証券取引所市場第1部へ上場を果たした後、2012年には安定収益の拡大のため再生可能エネルギープロジェクトへの投資も開始した。その後、ヘルスケア(介護施設・障がい者グループホーム)、スマートアグリ(植物工場)、ディストリビューションセンター(物流施設)と、投資をするプロジェクトの種類を多様化してきている。

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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    ■要約

    1. 会社概要
    日本アジア投資<8518>は、日本とアジアにまたがる独立系の総合投資会社として、プライベートエクイティ投資(以下、PE投資)や再生可能エネルギー等のプロジェクト投資を手掛けている。1981年に(公社)経済同友会を母体として設立され、豊富な投資経験とブランド、ネットワーク、人材、事業パートナーなどの事業基盤に強みがある。革新的な技術やビジネスモデルを持ち、高い成長力を有するベンチャー企業及び中堅・中小企業等への投資や成長支援を通じて、日本とアジアの両地域における産業活性化や経済連携の拡大などに貢献をしてきた。同社グループが管理運用等を行っているファンド運用残高は15,884百万円(10ファンド)、同社グループの自己資金及び運用ファンドによる投融資残高は14,741百万円となっている(2021年9月末現在)。PE投資については、VC業界を取り巻く環境が変化するなかで、新たなファンド設立に苦戦しており、投資残高も減少傾向にある。ただ、ここ数年はプロジェクト投資に積極的に取り組み、パートナー企業への戦略投資(PE投資)でも成果をあげている。

    2. 2022年3月期上期の業績
    2022年3月期上期の業績(ファンド連結基準※)は、営業収益が前年同期比19.0%減の1,018百万円、営業損失が413百万円となった。

    ※同社は2007年3月期より、「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」を適用し、同社グループが管理運用する投資事業組合等を連結範囲に加えるファンド連結基準に移行している。ただ、ファンド連結基準は同社以外の外部出資者の持分が含まれていることやファンドごとの財務方針が反映されるところに注意する必要がある。同社では、投資家からの要望に応じて従来連結基準も同時に開示しているが、弊社でも、より実態を示しているとの判断から従来連結基準による分析を行っている。


    従来連結基準では、営業収益が前年同期比29.6%減の381百万円、営業損失が496百万円(前年同期は316百万円)と減収となり、損失幅が拡大した。また、期初見込値に対しても、営業収益、利益ともに下回る進捗となっている。営業収益は、上場株式の売却が減少したことや、前期におけるメガソーラープロジェクト売却に伴う売電収入の減少により減収となったが、その点は想定内。期初見込値を下回ったのは、予定していた未上場株式の売却が来期以降にずれ込んだことが理由である。また、損益面についても、株式売却益の減少に加え、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)等に伴い業況が悪化した投資先企業への評価損・引当金の計上により減益となり、他社が運営するPE投資で損失が発生したことなどから見込値を下回った。一方、活動面については、「プロジェクト投資」の積み上げや投資後の事業としての進捗、プロジェクトを通じた戦略投資先の成長支援(ハンズオン)などにおいて、一定の成果をあげることができた。

    3. 2022年3月期の業績見通し
    同社は、業績予想(ファンド連結基準)について、株式市場等の変動要因による影響が極めて大きく、合理的な業績予想が困難である事業特性であることから公表を行っていない。ただ、2022年3月期については、ある一定の前提をもとに策定した「従来連結基準による見込値」を参考情報として開示している。

    同社の「従来連結基準による見込値」によれば、2022年3月期については期初見込値を据え置き、営業収益を前期比4.5%減の2,950百万円、営業利益を同137.8%増の510百万円と減収ながら大幅な営業増益を見込んでいる。なお、上期実績が見込値を下回ったにもかかわらず、通期の見込値を据え置いたのは、下期において予定していなかった国内投資先の新規上場により、株式売却益が増加する見込みとなったことが理由である。一方、「プロジェクト投資」については、期初の計画どおり、下期でのプロジェクトの売却を見込んでいる。

    4. 今後の方向性(新中期経営計画の概要)
    同社は、今期より新たな中期経営計画(3ヶ年)をスタートした。投資活動のコアバリューを「ベンチャー投資と特色有るアジアのネットワークを活用した日本とアジアの未来に貢献するSDGs投資」と位置付け、今後、少子高齢化とポストコロナの日本の未来社会で生み出されるイノベーションから創出される事業を見出し、投資活動を通じて成長を支援する方針である。もっとも、基本的な投資方針に大きな変更はなく、戦略投資とプロジェクト投資によりバランスシートの早期改善と安定した収益の造成を図るとともに、ベンチャー投資により高い収益性の確保を目指す内容となっている。最終年度となる2024年3月期にはフィー収益(約2.5億円)とプロジェクトの収益(約9億円)で管理コストを賄うとともに、変動の大きな「PE投資」の収益により超過利益(アップサイド)を狙うシナリオであり、営業総利益で22億円、最終利益で8.5億円を計画している。

    ■Key Points
    ・2022年3月期上期の業績(従来連結基準)は株式売却の期ずれ等により期初見込値を下回る進捗
    ・一方、「プロジェクト投資」の進捗では一定の成果
    ・2022年3月期の通期業績(従来連結基準)については期初見込値を据え置き、下期での投資先企業の株式上場に伴う株式売却益の増加等により大幅な増益を見込む
    ・新たに中期経営計画(3ヶ年)をスタート。前中計の投資方針をさらに推し進めるとともに、SDGsを強く意識した投資活動に取り組む方向性

    (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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