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東海カーボン(株)【5301】の掲示板 2018/06/23〜2018/06/26

本日付けの日経の記事ですが、中国からの引き合いのスポット価格がトンあたり二百万円(九十万円の2倍以上)の場合があること、黒鉛電極は値上がりしても代替が効かないという二点が重要かと思います。

電炉資材、値上がり続く 黒鉛電極は前年比3~4倍

環境エネ・素材
2018/6/25 19:26
 電炉資材の黒鉛電極が値上がりしている。国内外で電炉生産が増加し、品薄状態になっている。原料のニードルコークスの価格が中国の需要増加を背景に急騰していることも影響した。販売価格は前年同期に比べ3~4倍に達する。電炉は主原料の鉄スクラップも高値が続いている。採算改善が遅れる電炉メーカーの収益環境は厳しさを増しそうだ。

黒鉛電極はニードルコークス高を反映し値上がりしている
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黒鉛電極はニードルコークス高を反映し値上がりしている
 東海カーボンは黒鉛電極の国内向け販売価格を7月契約から4~6月契約に比べ3~4割引き上げる。4~6月の国内向け契約価格は、標準品種(18~24インチ品)が1トン90万円だった。「他の電極メーカーの一部にも価格改定の動きがある」(専門商社)という。

 中国政府は粗悪な鋼材「地条鋼」の生産を2017年6月末までに停止させた。地条鋼の生産が止まったことで、品質基準を満たす正規品を造ることができる電炉の生産が活発化。黒鉛電極の需要が増えた。

 ある商社は「中国からの電極の引き合いは非常に強く、1トン200万円の買値を提示してくる」と打ち明ける。中国に限らず電極の国際価格は上昇傾向。東海カーボンの榎谷謙士電極事業部長は7月からの値上げについて「当社の黒鉛電極は7割が輸出向け。輸出という選択肢がある中で、国内向け出荷についても国際価格を無視できない」と説明する。

 電極需要は日本でも伸びている。電気炉鋼の粗鋼生産量は、4月まで19カ月連続で前年実績を上回っている。自動車や厨房向けが多い特殊鋼や、建材に使う普通鋼の需要が旺盛だ。

 黒鉛電極の原料となるニードルコークスは、中国で電気自動車(EV)のリチウムイオン電池の負極材の原料としても注目されている。世界的にEV移行の流れが強まると、17年秋ごろから中国で需要増加が顕著になり、価格上昇に勢いがついた。ニードルコークスを生産する三菱ケミカルの飯田仁執行役員は「当面は価格の高い状態が続くだろう」と予想する。

 黒鉛電極の値上がりは電炉の生産コスト増加につながる。北関東の電炉は「鉄スクラップの値上がり以外の理由で、鉄鋼製品の値上げはほとんど通らない」と話す。値上げができなければコスト上昇分は電炉が吸収することになる。それでも、黒鉛電極は代替がきかないため、電炉は高くても買わざるを得ない。