投稿一覧に戻る (株)キャンバス【4575】の掲示板 2021/09/29〜2021/12/19 36 go_***** 2021年10月3日 23:50 場面転換 吹き曝しの荒野。男が走っている。 その男は、前方に男がいる事を気付いた。少し躊躇ったが、その男の元へ駆け寄った。 投資家B『何してるんだ、嵐(増資)が、嵐(増資)が来るぞ‼️』 息を切らせ、声にならない声を絞り出す。 男は黙っていた。 投資家B『前回の比じゃねぇ、規模も期間もだ!』 男は諦め悟った様な顔で投資家Bを見詰めた。 投資家B『俺は降りる。相当な損失だが、今なら他で取り返せる。お前も一旦、手放して嵐をやり過ごせ!』 この相場の世界において、アドバイスやポジショントークは、お節介そのもので、各々の自己責任であることは重々承知していた。しかしこの時は違った。男の表情を見て、いてもたってもいられず、思わず本心でそう訴えたのだ。 投資家A『(弱々しく)わかってる。』 『じゃぁなっ…』そう反射的な返答をしようとしたが、言葉を詰まらせた。 投資家A『俺は全議案を否決した。でも違った。掲示板じゃ否決が多かったけど結果は7割超えの賛成。どうしようもないじゃないか。』 投資家B『なら、損切りをすれば。』 投資家A『駄目なんだ。押せないんだ。損切りが出来ないんだ。手が指が動かないんだ。』 男は何も言えなかった。痛い程、苦しい程わかったからだ。その姿がつい先日の自分に重なったのだ。損切りのボタンを押す際に、強烈に襲って来た耐え難い心の波に。言い様の無い怒りと悲しみ、自壊と自責、不安と不満による動悸息切れ失調が確定をする事を拒んだ。 我に返った男は、振り絞る様に自分自身に言い聞かす様に言い放つ。 投資家B『俺は、必ず戻ってくる。このままやられっぱなしは性に合わねぇ。ハイリターン一歩手前を見極める。だからその時また会おう。死ぬ(退場する)なよ。』 男は走り出す。自分の選択は正しいのだと、強く自分に言い聞かす。そうしなければ正気でいられないからだ。もしかしたら、株価は理由もなく上昇し続け己の判断を全否定されるのではないかという思いを断ち切りたかった。 男は、去っていく男を暫く見送ると再び歩き出す。フェーズ2aの結果とワラント行使完了を耐えれば、必ず助かるはずだ。そのあとのハイリターンに縋るしかなかった。そう信じなければ、去って男の選択がやはり正しく、損切りの恐怖を克服出来なかった自分の愚かさに正気でいられそうになかったからだ。 粘っこい生暖かな風が、増資の前兆を伝えていた そう思う7 そう思わない2 開く お気に入りユーザーに登録する 無視ユーザーに登録する 違反報告する 証券取引等監視委員会に情報提供する ツイート 投稿一覧に戻る
go_***** 2021年10月3日 23:50
場面転換
吹き曝しの荒野。男が走っている。
その男は、前方に男がいる事を気付いた。少し躊躇ったが、その男の元へ駆け寄った。
投資家B『何してるんだ、嵐(増資)が、嵐(増資)が来るぞ‼️』
息を切らせ、声にならない声を絞り出す。
男は黙っていた。
投資家B『前回の比じゃねぇ、規模も期間もだ!』
男は諦め悟った様な顔で投資家Bを見詰めた。
投資家B『俺は降りる。相当な損失だが、今なら他で取り返せる。お前も一旦、手放して嵐をやり過ごせ!』
この相場の世界において、アドバイスやポジショントークは、お節介そのもので、各々の自己責任であることは重々承知していた。しかしこの時は違った。男の表情を見て、いてもたってもいられず、思わず本心でそう訴えたのだ。
投資家A『(弱々しく)わかってる。』
『じゃぁなっ…』そう反射的な返答をしようとしたが、言葉を詰まらせた。
投資家A『俺は全議案を否決した。でも違った。掲示板じゃ否決が多かったけど結果は7割超えの賛成。どうしようもないじゃないか。』
投資家B『なら、損切りをすれば。』
投資家A『駄目なんだ。押せないんだ。損切りが出来ないんだ。手が指が動かないんだ。』
男は何も言えなかった。痛い程、苦しい程わかったからだ。その姿がつい先日の自分に重なったのだ。損切りのボタンを押す際に、強烈に襲って来た耐え難い心の波に。言い様の無い怒りと悲しみ、自壊と自責、不安と不満による動悸息切れ失調が確定をする事を拒んだ。
我に返った男は、振り絞る様に自分自身に言い聞かす様に言い放つ。
投資家B『俺は、必ず戻ってくる。このままやられっぱなしは性に合わねぇ。ハイリターン一歩手前を見極める。だからその時また会おう。死ぬ(退場する)なよ。』
男は走り出す。自分の選択は正しいのだと、強く自分に言い聞かす。そうしなければ正気でいられないからだ。もしかしたら、株価は理由もなく上昇し続け己の判断を全否定されるのではないかという思いを断ち切りたかった。
男は、去っていく男を暫く見送ると再び歩き出す。フェーズ2aの結果とワラント行使完了を耐えれば、必ず助かるはずだ。そのあとのハイリターンに縋るしかなかった。そう信じなければ、去って男の選択がやはり正しく、損切りの恐怖を克服出来なかった自分の愚かさに正気でいられそうになかったからだ。
粘っこい生暖かな風が、増資の前兆を伝えていた