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エーザイ(株)【4523】の掲示板 2021/11/21〜2021/12/20

日本経済新聞 朝刊 ビジネス (5ページ) に掲載されたいました。
2021/12/6 2:00 アルツハイマー病の兆候を微量の血液で発見する技術が実用段階に入っている。血液検査装置大手のシスメックスは病院内で簡便に調べられる試薬を2023年春にも実用化する。アルツハイマー病は発症初期の治療が重要で薬の開発も進むが、初期段階の患者を見つける検査体制は未整備だ。低コストの検査が確立すれば診断や治療の流れが変わり、患者の生活の質向上や医療費抑制につながる。 現在のアルツハイマー病の診断方法は問診やテスト、磁気共鳴画像装置(MRI)による脳の撮影が一般的で、症状がある程度進行しないと診断できない場合が多い。一方、患者の脳内には原因物質とされるたんぱく質「アミロイドベータ」が早くから蓄積している。蓄積量を調べて発症の疑いを探る技術開発が進む。 シスメックスがエーザイと共同開発した試薬は一般的な病院で使われている血液分析装置と組み合わせて使い、「アミロイドベータ」の蓄積量を20分以内で測定する。シスメックスは12月中に厚生労働省に製造販売承認を申請する。認められれば23年4~6月メドの発売を目指す。 血液検査で発症の疑いのある人を割り出し精密検査につなげる、といった活用法を想定する。検査の価格は承認後に当局が公定価格を決めるが、1回数千円程度かかる一般的な血液検査に近い価格になる可能性がある。 近年、原因物質を取り除くことで病気の進行を遅らせる薬の開発が進む。米バイオジェンとエーザイが21年6月、米国で条件付き承認を取得した「アデュヘルム」もこのタイプで、発症前の「軽度認知障害」の段階や初期患者が投与対象だ。投与には原因物質の蓄積量を調べる必要がある。 これまでは高額な陽電子放射断層撮影装置(PET)で脳内を撮影する、注射で脳脊髄液を抜き出す、といった方法が中心で普及に壁があった。血液検査はより簡便なため、病気の兆候を調べる新手法として医療業界で注目が高まっている。 アルツハイマー病研究が専門の東京大学の岩坪威教授は「血液で検査が可能になれば、脳脊髄液を採取する現行方法に比べて医療現場の負担は大きく減る」と指摘する。

23年春の実用化が待ち遠しいです。