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日東製網(株)【3524】の掲示板 2018/12/27〜2024/03/13

廃漁網を道路舗装に再利用する実証実験開始
2024-01-10 08:00:00

近年、海洋プラスチックごみ問題や温室効果ガスの排出削減への対応を契機として、プラスチックリサイクルの重要性が高まってきています。

水産業が盛んな宮城県には、漁網を製造・補修する企業が数多く立地していることから、プラスチック製の廃漁網が年500トン~600トンにも及び発生しており、特にプラスチック素材の一種であるPET(ポリエチレンテレフタレート)製の廃漁網の発生量は国内最多と言われています。

海洋プラスチックごみ問題が注目され、循環型社会への機運が高まるなか、配膳用トレーや断熱材などへ再利用した例はあるものの、より安定的な需要が見込める用途の開拓が必須となっており、漁網メーカーのニチモウ㈱、木下製網㈱及び日東製網㈱は、製網業界共通の課題として、3社は2020年から漁網を再利用しようと、ペットボトルのリサイクル技術を持つ花王ケミカル事業部門と協力し、PET製廃漁網のリサイクル方法を検討してきました。

2023年12月、花王、日本道路とニチモウが連携し、国内初の取組みとして宮城県岩沼市内の県道で、廃棄されるプラスチック製の漁網をリサイクルして、道路のアスファルト舗装に活用する試験的取組みが行われました。

取り組みの流れは、廃漁網を加工した「アスファルト改質剤」をアスファルトに混ぜ込むことで耐久性を高める再生アスファルト混合物を道路舗装に使用します。

開発されたアスファルト改質剤は、一般的なアスファルトと比べおよそ2倍の耐久性があり、また、アスファルト製造の際の二酸化炭素の排出量を従来より12.5%削減できることが実証実験で1年後に期待されています。

実証実験に協力した日本道路総合企画部は、「一般的なアスファルトと見た目も同じで、施工に何ら変わるところはない」「使い方次第では今以上の使い方があると思うので、今後も実証実験、実地調査をして行きたい」「実証実験の道路では、従来のアスファルトと漁網を混ぜたアスファルトのそれぞれの舗装工事を行っていて、今後1年間、ひび割れやわだちを調べ舗装材の耐久性を検証し、本格的な実用化を目指す」としています。