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(株)出前館【2484】の掲示板 2021/12/16〜2021/12/24

大赤字で“株価暴落中”の出前館、これは「良い赤字」か「悪い赤字」か
今の状況では回収見込みの点で懸念は残るが、今囲い込んだ配達員と販路で、22年8月期の決算における売上高の増加と営業赤字の縮小が見込めれば、23年から24年8月期あたりには黒字化する可能性もある。

 22年8月期の決算予想を、一部では今期見込みの2倍程度である600億円規模、売上高に対する営業赤字の率も今期見込みの50%台から10%台に縮小すると置いている機関もある。出前館の費用に占める広告費の割合は足元でおよそ28%程度で推移していることから、決算期が変わる8月以降の推移に注目したい。

 ここまで考えると、まだ悪い赤字の不安が残るのではないかという懸念もあるが、良い赤字の2つ目の条件「収穫時期まで手持ち資金が枯渇しないか」を見れば破綻の懸念はとても小さいことが分かる。
財務キャッシュフローは287億円と大幅な黒字を記録している。これは仮に営業・投資キャッシュフローが今後も同じ水準で推移したとしても、少なくとも10年は耐えられるほどのキャッシュが出前館に入っているということだ。

 その理由は、20年3月に発表されたLINEグループとの資本業務提携にある。出前館は、LINEと、韓国ネイバーが共同で設立するファンドが150億円ずつ出資することで、実質的にはLINEグループの子会社となり、現在はLINEと経営統合したZホールディングス傘下となっている。手持ち資金としては潤沢であることから、この点から破綻の可能性は低そうだ。

 そうすると、目先は株価が下がっているものの、それは経営の失敗というよりも成長に向けた投資という意図がうかがえもので、市場の反応と経営陣のビジョンに若干のかい離がある状況であるといえるのではないか。したがって、短期的には出前館の株価自体はネガティブなトレンドが継続する可能性こそあるが、水面下の利用度は今後も増加の傾向をたどっていくのではないだろうか。