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キリンホールディングス(株)【2503】の掲示板 〜2015/04/27

ビール瓶「2割軽く」したキリンが実現するCO2削減「930トン」の革新技術

軽量化したキリンビールの中瓶。瓶の肉厚は従来の約半分

 キリンビールは、これまでより2割軽量化したビール用中瓶(500ミリリットル)を開発し、今後10年かけて新型中瓶への切り替えを進めている。瓶表面に極薄のセラミックコーティングを施し強度を確保、他社を大幅に上回る90グラムの軽量化に成功した。持ち運ぶ際の作業負荷軽減はもちろん、製造と物流の両工程を合わせ年間930トンの二酸化炭素(CO2)排出量の削減が可能になるという。

セラミックスをコーティング

 キリンは、包装容器の開発を専門に担当する「パッケージング技術研究所」で瓶類の軽量化なども進めてきた。今回の軽量化は、瓶表面にセラミックスコーティングを施し、傷に強くさせることで、瓶の肉厚を薄くしても利用できるようにしたのがミソ。この技術は日本山村硝子と共同で開発、厚さがわずか0.1マイクロ(1マイクロは100万分の1)メートルのセラミックスコーティングを、コーティング時の温度を制御することなどで安定的に施すことができるようにした。

 同研究所の松島康之所長は「回収した瓶は熱アルカリ洗浄をするが、その際にコーティングがはがれることが多く、それが強度低下につながる」と説明する。瓶は傷が入らなければ強いが、逆に「1カ所でも入れば、それが破損の大きな要因になる」中、均一な厚さでのコーティングが破損防止につながる。