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清水建設(株)【1803】の掲示板 2022/08/21〜2023/08/15

超高層ビルのデザインの自由度を高められる地震対策技術の開発。自社組織の技術研究所における研究開発の成果を、実際の施工担当案件で提案・実現できるところが強みですね。

【清水建設、ビル自体を制振装置に 超高層の揺れ半減】  (2022年9月15日 日本経済新聞配信記事より)

清水建設はビルの上下構造を独立させて連結させ、ビル構造自体を制振装置として揺れを半減する技術を開発した。免震構造の採用が難しい超高層ビルで使え、デザイン性を高められる。まず野村不動産やJR東日本が計画する東京・芝浦の複合ビルで導入する予定だ。超高層建築での地震対策ニーズの高まりに対応する。
ビル上層部と下層部を独立した構造にし、免震装置に使う積層ゴムやオイルダンパーで上層部を支える。地震の発生時には上下層の揺れが打ち消し合い、ビル自体が制振装置となる。想定外の巨大地震でも構造変形を抑える安全装置や、強風時に上下階を結ぶエレベーター運行に影響がでないようストッパーも設ける。
15日、自社の技術研究所で、南海トラフ地震の揺れを想定した実証実験を実施した。高さ100メートルのビルの場合、従来の制振構造と比べて最上階での揺れを半減できた。
建物の基礎部分に積層ゴムを使った免震構造は、超高層ビルは高くなればなるほど効果が薄まる。従来の制振構造は建物の中心部に、振動を抑えるダンパーを集中的に取り付ける方式や、屋上に重りを設置する方式があるが、いずれもデザイン性で制約が生じた。ダンパーを減らすことでデザイン性の自由度も高まる。
野村不動産やJR東日本が2030年度までの開業をめざす「芝浦プロジェクト」(東京・港)で、清水建設が21年10月から施工するビル1棟(地上43階地下3階建て、高さ約235メートル)で活用する。同ビルは上層階をホテル、下層階をオフィスや商業施設として使う複合ビルで、上下層で異なる構造やデザイン性を実現できる。
東京都心部などでは、大型再開発プロジェクトに伴う超高層ビルの施工計画が相次ぎ、こうしたビルの地震対策への要求水準も高まる。デザイン性と地震対策を両立できる技術を提案し、超高層ビルでの受注の拡大につなげたい考えだ。