経済総合ニュース

中国、5月の貿易黒字が過去最高に-輸入大幅減少

(ブルームバーグ): 中国の5月の貿易黒字は過去最高を記録した。輸出の減少幅が予想を下回る一方、商品価格下落に伴い輸入が大幅に落ち込んだ。

7日の発表によると、5月の輸出はドルベースで前年同月比3.3%減った。輸入は16.7%の減少。貿易黒字が629億3000万ドルとなった。市場予想(中央値)は輸出が6.5%減、輸入が7.9%減だった。

中国は輸入する原油や天然ガス、大豆など商品価格が下落する中で、貿易黒字が過去最高に達した。輸出は既に底を打っており、世界各国が新型コロナウイルス感染拡大の阻止に努める中で、マスクや医療用品の販売などが支援材料となった。  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のエコノミスト、邢兆鵬氏(上海在勤)は、「輸入の落ち込みは主に昨年のベースの高さと商品価格下落によるものだ」と指摘。「主要な輸入品目の大半は数量が増加し、中国経済が徐々に正常な状態に戻っていることを示している」と語った。  税関総署によると、中国は商品輸入を増やしたが、平均価格が下落した。1-5月に原油の購入量は5.2%増加したものの、平均購入価格は人民元ベースで21.2%低下。石炭や天然ガス、大豆などの商品相場も下落した。

税関総署によれば、1-5月はマスクなど繊維製品の輸出が人民元ベースで25.5%増加し、機械製品に次ぐ輸出品目となった。

ゴールドマン・サックスのエコノミストは統計の発表前に、「医療用品の輸出が引き続き支援材料となった可能性がある」とリポートで指摘した。  ただ、米中両国の緊張激化のリスク拡大が中国の貿易の見通しに影を投げかけている。

トランプ米大統領は香港国家安全法に対応して、香港の貿易上の優遇措置を撤回すると警告。事情に詳しい複数の関係者によると、中国政府の当局者は農業分野の主要国有企業に対し、米国産農産物の一部の購入を停止するよう伝えた。  国別では米国への輸出が前年同月比で1.2%減少。対インドは51%、ブラジルは26%の大幅減。両国は新型コロナの拡大阻止に苦慮している。

米国からの輸入は13.5%減少。香港からは43.5%減、欧州連合(EU)からは29%減だった。

IHSマークイットのアジア太平洋担当チーフエコノミスト、ラジブ・ビスワス氏は、EUや米国の工業の中心地が閉鎖される中で、中国の工業生産が引き続き平常に戻り、メーカーがサプライチェーンの変化で利益を受けるため、輸出は引き続き回復力があると指摘。  同氏はまた、「EU各国と米国内のロックダウン(都市封鎖)は終了しつつあり、クリスマスシーズンが新規受注の回復を支援し、中国の輸出製品への新規受注も第3、第4四半期に段階的に回復するだろう」と述べた。

原題:China’s Exports Fall Less Than Expected in May; Imports Slump(抜粋)

(c)2020 Bloomberg L.P.

関連ニュース

銘柄情報を探す

あなたへのおすすめ

情報提供元一覧