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【コラム】新型コロナ対応に成功、際立つ台湾の存在感-クルパン

(ブルームバーグ): 世界保健機関(WHO)は1月14日、新型コロナウイルスとの闘いにおいて最も重大となる発表の1つをツイートした。中国当局の情報に基づき、新型コロナは人から人への感染はしないようだとの見解を示したのだ。

この2週間前、台湾の保健当局は正反対の結論を下していた。人から人への感染が発生していると推察し、国際保健規則(IHR)の情報共有制度を通じてWHOにも通知した。

台湾の呉釗燮外交部長(外相)は当コラムの取材に対し、「武漢で何が起きているのか、IHRから明確な説明を得ようとした」と発言。台湾の情報提供にWHOは「参考にし、調査する」と反応したものの、その後回答はなかったという。

中国が影響力を強めるWHOに台湾は加盟していない。独自の警戒システムを構築せざるを得ない台湾は、新型コロナ対応で他国と違ったアプローチをとった。WHOが中国からの渡航者制限に反対していた際、台湾はいち早く武漢周辺地域からの入域禁止を決め、その後対象地域を拡大。WHOが不要と勧告するマスクについても、台湾は生産を増やし市民に支給した。

新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が広がり、世界全体で感染者数が130万人近くに膨らむ中で、台湾の感染者数はわずか339人、死者は5人にとどまっている。台湾の感染者の大半は欧州や米州からの帰国者だ。

台湾の成功に学ぼうと、米国や日本、欧州連合(EU)は台湾との関係強化に動いている。台湾にある米代表機関、米在台協会(AIT)は3月、開発・調査、接触者追跡、科学的な会合など協力強化をうたう共同声明を呉部長とともに発表した。中国の反対が強まってはいても、台湾がWHOを含む多国籍機関へのアクセスを認められるべきだというコンセンサスが国際社会の中で形成され始めている。

(ティム・クルパン氏はブルームバーグ・オピニオンのコラムニストです。このコラムの内容は必ずしも編集部やブルームバーグ・エル・ピー、オーナーらの意見を反映するものではありません)

原題:Taiwan’s Viral Success Makes It Harder to Ignore: Tim Culpan(抜粋)

(c)2020 Bloomberg L.P.

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