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米1月中古住宅販売、前月比1.3%減の年率546万戸―市場予想上回る

<チェックポイント>
●販売件数、前月比で3カ月ぶりの減少

●販売価格(中央値)は26万6300ドル―10カ月ぶり安値に

●1月未販売住宅(在庫)は3.1カ月分―7カ月ぶり上昇でも依然供給不足

 NAR(全米不動産業協会)が21日発表した1月中古住宅販売件数(季節調整済み)は、前月比1.3%減の年率換算546万戸と、3カ月ぶりの減少となった。住宅ローン金利の低下や雇用・所得の堅調な伸び、また、住宅価格の前月比低下を受け、販売全体に占める新規住宅取得者の比率が上昇し、中古住宅の供給不足が響いた。ただ、18年2月以来1年10カ月ぶりの高水準となった19年12月の553万戸からは小幅減にとどまり、市場予想の542万戸も上回った。

 季節要因を無視できる前年比も9.6%増と、19年12月の同10.6%増に続いて2カ月連続で高い伸びを示した。

 住宅販売を左右する大きな要因の1つである住宅ローン金利も依然4%を切る低金利が続いていることがある。フレディマック(米連邦住宅貸付抵当公社)の30年固定金利の平均約定金利は18年秋をピークに19年から低下傾向にある。1月は4.46%だったが、6月には3.8%と、4%を割り込み、その後も12月は3.72%、20年1月は3.62%、また、直近の2月20日時点では3.49%と、9カ月連続で4%を下回っている。また、労働省が10日発表した1月雇用統計で賃金(平均時給)は前年比3.1%増に伸びが加速し、インフレ加速の兆しと見られる3%増を超え堅調を維持しており、住宅購入者にとっては追い風となっている。

 住宅供給の過不足感を示す1月時点の未販売住宅(在庫)は前月比2.2%増の142万戸と、増加に転じ、同月の販売ペースに換算した在庫水準も3.1カ月分と、19年12月の3カ月分を上回り、7カ月ぶりに上昇した。

 中古住宅の販売ペースをみると、販売物件が1月に市場に残っていた期間は手ごろな価格帯の物件不足などで43日間と、19年12月の41日間からやや長期化した。

 地域別の販売件数を見ると、全米4地区のうち、西部だけが前月比9.4%減(前年比8.2%増)の106万戸となった。全体の4割以上を占め最もウエートが大きい南部は同0.4%増(同11.7%増)の238万戸、中西部も同2.4%増(同8.4%増)の129万戸と、堅調を維持。北東部も同横ばい(同7.4%増)の73万戸となった。

 中古住宅価格は中央値で前月比3%低下の26万6300ドルと、3カ月ぶりに低下した。しかし、前年比は6.8%上昇と、依然高い伸びが続いており、実質賃金上昇率(0.8%)や名目賃金上昇率(3.1%)を大幅に上回り、95カ月連続で前年水準を上回っている。

 一方、住宅供給不足と高水準の住宅価格が続く中、1月の新規住宅取得者の比率は32%と、1年前と前月のそれぞれ29%と31%を上回り、明るい兆しを示した。NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ヤン氏は、「新規住宅取得者が市場にゆっくりだが流れ込んできていることを示し、良い兆候だ」とした上で、「今後、新規住宅取得者が一段と増えるためには、手ごろな価格帯の住宅在庫のかなりの供給・建設増が必要になる」と指摘している。

<関連銘柄>
 NASD投信 <1545> 、NYダウ投信 <1546> 、上場米国 <1547> 、
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提供:モーニングスター社

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