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「クレベリン」が“受験のお守り”としてヒット商品になったワケ

ウイルス対策の“新定番”
(文 石山 真紀) 今年は記録的な暖冬というものの、1月半ばを過ぎると関東でも10℃を下回る日が増えました。寒さが厳しい1、2月はインフルエンザや風邪が流行する時期でもあり、電車内や街中ではマスクをしている人を多く見かけます。

 直近では、中国の湖北省武漢市を中心に発生した新型コロナウイルスによる肺炎が猛威を振るっており、アジア諸国をはじめ日本でも患者が確認されたことから、感染症対策をいつも以上に意識する方が多いのではないでしょうか。

 そんな中、ここ数年でマスクと並んで、感染症やウイルス対策の定番となったのが、ウイルスや細菌を除去する除菌アイテム。中でも抜群の知名度を誇るのが、ラッパのマークの「正露丸」でおなじみの大幸薬品から販売されている「クレベリン」シリーズです。

 「クレベリン」は、特許技術により溶液・ゲル中に長期間二酸化塩素濃度を維持し、気になるところのウイルス・菌・ニオイを二酸化塩素分子の力で除去し、快適な居住空間づくりをサポートする除菌・消臭ブランド。

 定番の「置き型」タイプをはじめ、生ごみやトイレなど匂いが気になる場所にさっと吹きかける「スプレー」タイプ、外出時にも携帯しやすい「スティック ペン」タイプ、狭い場所でも引っ掛けて使うことができる「スティック フック」タイプを展開しています。

 元々、「クレベリン」は2005年に発売された業務用の衛生管理製品。主に医療施設や介護施設といった衛生面を重視する場所で使用されていました。

 それが、2008年より一般家庭向けの商品として置き型タイプの「クレベリン ゲル」とスプレータイプの「クレベリン スプレー」の販売を開始。以降、ウイルス対策や除菌カテゴリーを代表するアイテムとして、主にドラッグストアなどで販売されています。

母親のニーズに合致
 「クレベリン」は2008年の発売以来、「医師がすすめる空間除菌」をキャッチコピーに認知度を高めていきました。ウイルス対策は老若男女問わず、幅広い年代が購買のターゲットとなりますが、特にこのキーワードが刺さったのが、小さな子供や受験生を持つ母親たちです。

インフルエンザや風邪の流行のピークである1、2月といえば、受験シーズン。ウイルスや菌は空気中に浮遊しており、学校やオフィス、通勤・通学中など、気を付けていてもホコリと一緒に家の中に持ち込んでしまうことがあります。そうなると帰宅後に手洗いやうがいをしただけでは不十分で、室内用のウイルス対策が必要ということになります。

 「クレベリン」の主な購入層は、20~40代の女性です。「クレベリン」の置き型タイプは、6畳相当(25立法メートル)の閉鎖空間で浮遊・付着するウイルスの一種および浮遊・付着菌の一種を180分間で99.9%除去できるエビデンスを持っており、このことから同品は、「部屋に置いておくことで家族の健康を守るウイルス対策の新定番」として母親たちの間で評判となり、指名買いが増えるようになりました。

 それまでも除菌や消臭を謳う日用品は多数出ていましたが、エビデンスのしっかりした医薬品メーカーの商品である点が多くの生活者の信頼を得たのでしょう。中学受験を控えた子供を持つ知人によると、学習塾でも「クレベリン」の携帯をすすめられるそうです。

 また、「クレベリン」はロタウイルスやノロウイルスなどによる感染性胃腸炎、食中毒対策でも注目されています。

 大幸薬品では同社のウェブサイト内に感染症に関する情報配信サービス「感染症ラボ」を立ち上げ、インフルエンザ、RSウイルス、感染性胃腸炎、水痘、流行性耳鼻腺炎、マイコプラズマ肺炎、ロタウイルスに関する都道府県ごとの感染症報告数や、感染症対策の方法などの情報を発信しています。

「見た目」もオシャレに
 ウイルス対策や除菌アイテムが一般化するに伴い、効果だけでなく「見た目」も重視されるようになりました。

 「クレベリン」ではクマ型のブロックタイプフィギュア「BE@RBRICK」とコラボレーションし、置き型タイプ専用の数量限定カバーをシーズンごとに展開するほか、携帯用のスティックペンタイプでも、ディズニーとのコラボレーション企画品などを展開しています。

 2018年にはパッケージやロゴなど、「クレベリン」ブランドの全面リニューアルを実施。それまでは医薬品メーカーの商品らしくブルーを基調とし、成分や効果を全面に出したお堅いイメージのパッケージでしたが、新デザインではデザイナーの佐藤オオキ氏が率いるデザインオフィス「nendo」のデザインを採用し、白を基調としたシンプルなものに生まれ変わりました。

 さらに、2019年秋には受験生のいる家庭をターゲットとした「クレベリン 置き型専用ケース ダルマデザイン」も発売。丸々としたダルマのデザインは店頭でも目を引き、受験生のいる家庭だけでなく、インテリアとしても喜ばれそうです。かくいう筆者も正月、大学受験を控えた姪にダルマデザインの「クレベリン」をお年玉と一緒に手渡しました。

 年度末の足音が聞こえる2月はビジネスパーソンも、仕事に忙殺され体調を崩しやすい時期です。手洗い・うがいといった基本的な予防に加え、マスクや除菌アイテムなどを上手に取り入れて、体調管理を万全にしたいものです。

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