経済総合ニュース

オリンピックは経済効果がある?企業の期待感は大きく低下

写真:ロイター/アフロ 写真:ロイター/アフロ

 メインスタジアムとなる新国立競技場のプランが二転三転したり、猛暑を甘く見たことから、オリンピックの顔ともいえるマラソン会場の札幌移転が突然決まるなど、今回のオリンピックは、従来の日本では考えられない杜撰なプロジェクトとなっています。

 そのような中、オリンピックの経済効果に対する企業の期待が大きく萎んでいることが明らかとなりました。オリンピック特需に関係する一部の業界を除き、多くの企業にとっては、むしろマイナスの影響が大きくなる可能性も高まっています。

 帝国データバンクが10月に行った調査によると、日本の持続的な経済成長のために東京オリンピックは有効だと思うかという質問に対して、2013年の調査では65%が有効と回答していましたが、今回は47%と大幅に減少し、一方で有効だと思わないという回答が27%と倍増しました。

 東京オリンピックの自社に対する影響については、プラスの影響があるという回答が15%ありましたが、一方で、マイナスの影響があるという回答も10.5%にのぼっています。またプラスの影響があるという回答は、大企業ほど比率が高く、中小企業ほど低いという結果が得られています。

 全体を整理すると、オリンピックの開催が経済成長につながるという意見とそうではないという意見の両方があり、自社の経営にプラスという意見とマイナスという意見も拮抗していますが、自社にとってプラスになるのは大企業が中心ということになります。

 オリンピックが経済成長に対して有効という回答の比率は、有効だとは思わないという比率を上回っているものの、国をあげて行っているイベントに対して、これだけ期待感が少ないというのはかなりの驚きといってよいでしょう。

 オリンピックの経済効果については、当初から、昭和の時代とは異なり、大きな効果はないという意見もありましたが、「オリンピックで経済成長を!」という掛け声にかき消され、しっかりと議論されることはありませんでした。

 オリンピックは誰もが楽しめるスポーツ・イベントであり、すでに開催は決まっていますから、無事にイベントを終了させることが最優先課題であることは説明するまでもありませんが、オリンピックを経済成長と結び付け、直接関係しない業界や政策を後回しにしてでも進めるべきものだったのかについては、しっかりとした検証が必要でしょう。


(The Capital Tribune Japan)

関連ニュース

銘柄情報を探す

あなたへのおすすめ

情報提供元一覧