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トランプ大統領が望む通貨安、成長リスク抱え他国・地域も事情は同じ

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(ブルームバーグ): 世界の主要国・地域は経済成長へのリスクの高まりを目にして、自国・地域の通貨安を切望している様子だ。その結果、ドルやユーロなどの主要通貨を割安誘導することは一層難しくなっている。

トランプ米大統領は金融当局に利下げするよう何度も催促するとともに、ドルは強過ぎると重ねて不満を表明してきた。だが、ドル安を望む大統領には競争相手がいる。欧州中央銀行(ECB)は表立って為替レートに言及しないかもしれないが、追加緩和に動く構えで、それはユーロ相場に重しとなる。

日本銀行の黒田東彦総裁はインフレ目標達成に向け、「しっかりと強力な金融緩和を続けていく方針だ」としている。また、中国人民銀行(中央銀行)は景気回復のための刺激策を強化する方向にあると見受けられる。

こうした世界同時の金融緩和の流れによって、通貨安誘導を狙ったいかなる並行的な動きも相殺し合い、他国・地域に負担を押し付けて自国経済の伸長を図る政策は時間の無駄となる。

メディオラナム・アセット・マネジメントの債券担当責任者、チャールズ・ディーベル氏は「誰もが同じことをしようとしている」と指摘。「米金融当局もECBも緩和するというなら、程度問題にすぎなくなる。通貨のボラティリティーが高いままで推移するのは非常に難しい」と語った。

通貨切り下げ競争は当然、政治的緊張を伴うことになる一方、低金利の長期化は資産バブルの生成や、人為的に金利を低く抑えて公的債務の圧縮を図る「金融抑圧」などにつながる可能性がある。

原題:Trump Wants a Weak Currency. Rivals Do Too, and That’s a Problem(抜粋)

(c)2019 Bloomberg L.P.

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