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ドル円の上値重い 依然として投資家は下値志向=NY為替前半

 きょうのNY為替市場、ドル円はNY時間に入って買い戻しの動きも出ていたものの、上値は重く107円台前半に押し戻されている。107.50円の水準を超えると戻り売りオーダーが並んでいる模様。先週末には107.75円近辺まで買い戻されていたものの108円台は回復することなく、きょうは再び下向きの展開を続けている。

 5月からの下げで200日線からの下方乖離は3%を超えてきており、ショートカバーが入りやすい水準には来ているものの、依然として投資家は下値志向を強めているようだ。先週のFOMCを受けて米早期利下げ期待が強まっており、ドル売りがドル円を押し下げている。一方、米株は堅調に推移しているものの、イラン情勢の緊迫化や今週の大阪G20での米中首脳会談などのイベントリスクを控える中、リスク選好の円安は出にくい雰囲気だ。

 米中首脳会談について市場ではポジティブな期待も出ているようだが、ドル円の反応は限定的。今回はひとまず現状維持で追加関税は見送られるのではとの期待が高まっている。米国は中国からの輸入品3000億ドル相当に対する関税という最後の切り札を簡単には切らないだろうとの見方も出ていた。

 いずれにしろ、今週はこの動向に市場の目は釘づけになりそうだ。先週の安値107.05円付近が目先の下値メドとして意識される。

 ユーロドルは買いが優勢で、一時1.14ドル台を付ける場面が見られた。1.14ドル台への上昇は今年3月以来。先週のFOMCを受けて米早期利下げ期待が強まっており、ドル売りがユーロドルの押し上げを続けている。

 ただ、ユーロの上値に慎重な声も少なくない。この日発表になったドイツのIfo景況感指数は2014年11月以来の低水準となった。市場ではECBは9月と12月に0.1%づつ2回の利下げを実施するとの予想も聞かれる。米国による制裁関税や中東情勢の緊迫化、そして、英EU離脱情勢が不透明になっていることなどがドイツ企業のセンチメントを圧迫していた模様。ただ、ECBよりもFRBのほうが早期に利下げに動くとの期待がユーロを押し上げている模様。

 先週末に200日線を回復し、きょうもリバウンド相場を続けている。200日線の上を回復するのは2018年5月以来。テクニカル的にも上値期待を高める動きが見られているが、目先は3月高値が1.1450ドル付近が上値メドとして意識される。

 ポンドはNY時間に入って下げ渋っているものの、上値の重い展開が続いている。先週の英保守党・党首選の選挙結果を受けてジョンソン前外相とハント外相の一騎打ちとなった。市場ではジョンソン前外相が次期首相に有力との見方から、合意無き離脱への警戒感も高まっており、ポンドの上値を重くしている。

 ただ、一部からはポンドに強気な声も聞かれる。ジョンソン氏が新首相に就任しても、合意無き離脱を回避する行動が優先されると思われ、やむなく合意無き離脱を選択肢を入れたとしても、議会が強行に反対することが予想されるとしている。一方、英中銀はEU離脱の状況が不透明ではあるが、不透明感が払拭されるまでは金融政策は現状維持が見込まれ、払拭されればインフレ抑制のため利上げに動く可能性を見ているようだ。ポンドにとってはポジティブなシナリオとなる。

minkabu PRESS編集部 野沢卓美

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