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「Society5.0」関連株始動へ、G20大阪サミット睨み国策の風 <株探トップ特集>

安倍政権が推進する成長戦略の根幹を担う「Society5.0」。6月下旬開催のG20サミットを一つのメルクマールに、株式市場でも息の長いテーマとして関連銘柄に輝きを与えることになりそうだ。 安倍政権が推進する成長戦略の根幹を担う「Society5.0」。6月下旬開催のG20サミットを一つのメルクマールに、株式市場でも息の長いテーマとして関連銘柄に輝きを与えることになりそうだ。

―生産性革命に伴う新たな価値創出で、IoTやビッグデータ関連株に期待される“上値”―

 6月28~29日に「G20大阪サミット」が開催されるが、この開催を控えて盛り上がりが期待されるのが「Society5.0(ソサエティ5.0)」だ。2016年1月に閣議決定され、日本政府が策定した「第5期科学技術基本計画」のなかで用いられている「ソサエティ5.0」は、安倍晋三政権が掲げる成長戦略の重要なキーワードの一つ。ITに関連したテーマは投資家の関心を集めやすいだけに、G20をきっかけに息の長いテーマになり得る可能性もあり、関連銘柄には注目が必要だ。

●Society5.0とは

 Society5.0は、狩猟社会(Society1.0)、農耕社会(Society2.0)、工業社会(Society3.0)、情報社会(Society4.0)に続く新たな社会を指す概念。現在のSociety4.0では、情報があふれ、必要な情報を見つけて分析・共有することが困難であることや、年齢や障害などによる労働や行動範囲に制約があること、更に少子高齢化や地方の過疎化などの課題があるが、Society5.0はこれらの課題を最先端のテクノロジーで解消する。

 IoT で全ての人とモノがつながり、さまざまな知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を創出。また、ビッグデータ や人工知能(AI)、ロボットや自動運転車 などが、これまで人間が行ってきた作業をサポートすることで、誰もが快適で活力に満ちた生活を送ることができるようになるという考えだ。

●G20で取り上げられるSociety5.0

 Society5.0がG20サミットで注目される理由もある。G20では近年、世界経済や貿易・投資をはじめ、気候・エネルギー、雇用、テロ対策、移民・難民問題などが取り上げられてきた。18年11~12月に開催された「G20ブエノスアイレス・サミット」では安倍首相が、新たなテクノロジーの進歩は高齢化や環境問題などの社会問題を解決する可能性を秘めており、全ての人がAIをはじめ新しいイノベーションを使いこなすリテラシーを身につけることが必要であると訴えた。

 今回のG20大阪サミットでも安倍首相は公式ページに掲載されたメッセージで「デジタル経済への制度面の対応や、高齢化社会への対応についても議論し、あらゆる主体が活躍できる社会の実現のために、日本が推進するSociety5.0時代の生産性革命等の取組を紹介しつつ、議論を推進していきます」としている。G20をきっかけとして今後更にSociety5.0の認知度が向上することが期待でき、テーマ性が高まることになりそうだ。

●IoT関連などに注目

 関連銘柄としては、IoTやAI、ビッグデータを軸にロボット、自動運転車など裾野が広い。また、Society5.0がいわば「スマート社会」ともいうべき社会を目指していることから5Gや遠隔医療、フィンテックなども含まれる。

 こうしたなか、注目したいのはIoT関連のACCESS <4813> [東証M]だ。20年1月期業績は、営業利益5億5000万円(前期比2.9%増)と、減価償却費の増加などが利益を圧迫し小幅増益にとどまる見通しだが、IoT関連受託開発などが伸長し、売上高は97億円(前期比19.2%増)と2ケタ増収の見通し。また、22年1月期を最終年度とする中期方針では、売上高150億円、営業利益30億円と高成長を見込んでおり、特にIoT分野ではカーナビ向けブラウザから車載インフォテインメントへ事業領域を拡大することなどを打ち出している。更に同社は、5Gによる通信量増大に対応するホワイトボックス向けネットワークOSなども手掛けており、注目余地は大きい。

 また、コンテック <6639> [東証2]は、高い信頼性や耐久性が求められるFA環境に対応した産業用コンピューターを開発・生産しており、足もとでは既存工場設備のIoT化をワンストップで提供する「CONPROSYS」などが伸長している。

●ビッグデータ関連に注目

 ビッグデータ関連ではALBERT <3906> [東証M]に注目したい。AIやディープラーニングを活用したビッグデータ解析に強みを持っており、ビッグデータの分析やAI技術を活用して成長につなげようとする企業が増えていることが追い風となる。19年12月期単独営業利益は前期比79.0%増の3億6000万円を予想。また、同社が触媒となってAI・データシェアリングを促進する「CATALYST戦略」では、トヨタ自動車 <7203> 、東京海上ホールディングス <8766> 傘下の東京海上日動火災保険、KDDI <9433> などと資本・業務提携したことによる、同社技術に対する信頼感の向上効果もあり、業績拡大に貢献している。

 同じくビッグデータ関連のVALUENEX <4422> [東証M]は、独自のアルゴリズムに基づいたビッグデータ解析ツールの提供やコンサルティングなどを展開している。3月14日に発表した上期連結決算は、1月に売り上げを見込んでいた案件の売り上げ計上が2月以降にずれ込んだことから営業損益が従来予想を下回ったが、19年7月期通期業績予想では営業利益1億700万円(前期比39.1%増)の従来予想を据え置いている。足もとは解析ツール、コンサルとも順調に伸長しており、今後の成長も期待できる。

株探ニュース(minkabu PRESS)

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